企画セッション
品質不正・不祥事防止のために必要なこと Ⅲ
~品質不正防止を実現する組織風土の改革と品質経営の推進~
セッションの趣旨
品質不正・不祥事は、企業の信頼を大きく損なうだけでなく、社会全体に深刻な影響を及ぼします。製造業をはじめとする多くの業界において、品質不正を防止し、持続可能な品質経営を実現するための取り組みが求められています。本セッションでは、昨年、一昨年に引き続き、「品質不正・不祥事防止のために必要なこと」について議論を深め、特に「組織風土の改革」と「品質経営の推進」に焦点を当てます。
本フォーラムでも、品質不正の背景にある組織文化や企業の構造的な課題などを議論してきましたが、本年は、こうした課題を克服するために、具体的な組織改革のアプローチや品質経営の実践事例を共有し、より実効性のある解決策を探っていきます。品質不正防止に必要なことは何か、という視点で、品質不正防止の取り組みを進める2社の事例をまじえ、議論を行っていきます。品質不正、人の行動、組織能力・組織文化、総合的品質管理(TQM)の関係を適切に理解いただきながら、品質不正の防止に役立つものとします。
こんな方にオススメです!
以下のような、課題をお持ちの方
- そもそも、品質不正はなぜ起こるのか知りたい。
- 品質不正をなくすためには、組織はどうしたらよいのか。
- 品質不正に有効な活動や取り組みはどういったものなのか。
- TQMは、品質不正に役立つのか。
- 品質不正を防ぐためのガバナンスとリーダーシップの在り方はどういったものなのか。
常に存在する品質不正リスクへの対応
~品質を中心とする経営の実践~
理工学術院 教授

次の社会へ、信頼のこたえを
~川崎重工のグループビジョン2030とTQM活動~
技術開発本部 プロセスエンジニアリングセンターTQM推進部

今後、より多様化・深刻化する社会課題に対して、タイムリーに世の中が求めるソリューションを提供すべく、グループビジョン2030「つぎの社会へ、信頼のこたえを~Trustworthy Solutions for the Future~」を掲げ、今後注力するフィールド「安全安心リモート社会」「近未来モビリティ」「エネルギー・環境ソリューション」を定めました。本講演では、当社グループビジョン2030の概要とその実現を支える重要基盤であるTQM活動について紹介いたします。
二度と繰り返さないための「組織文化変革」の取り組み
~FF式石油暖房機の不安全事故を教訓に~
品質・環境担当 執行役員

この事故から学び組織文化の変革に真摯に取り組んできた対応は品質不正防止の取り組みにも通ずるのではと考え、「同じ問題を二度と繰り返さない」強い決意で取り組んできた事例についてお話しいたします。当社では「製品安全」を製品設計の最優先に位置づけ、「製品のライフエンドまでを考慮した全社共通の設計・評価基準」を制定し、これを更新するプロセスを構築・運用しています。また、風化させない取り組みとして、「製品安全学習室の設置」、「全従業員/階層に対する製品安全教育」などを通じ、事故から20年経た現在も安全文化醸成を進めています。社員ひとり一人が常にお客様のリスクを考えて行動するという価値観変革は、方針管理から日常管理へ移行させ、常にその仕組みとプロセスを進化させ続けることが不可欠であり、これまでの取り組みをご紹介いたします。
3者とフロアによる総合討論(パネル)
理工学術院 教授

- 対策を進めてみて、効果はどうか。進めるにあたっての課題は何か?
- 品質不正の防止に、TQMはどのように貢献できるか?
- 品質不正の経験を風化させないために、何を行えばよいか?
環境変化に対応するQCサークル(小集団改善)活動の支援 Ⅱ
~これまでもこれからも現場の活力の源泉であり続けるためのQCサークルの変革~
セッションの趣旨
1962年に日本で誕生したQCサークル活動は「人間の能力を発揮し、無限の可能性を引き出す。人間性を尊重して、生きがいのある明るい職場をつくる。企業の体質改善・発展に寄与する。」の3つの基本理念のもと、日本の産業界の発展に貢献してきました。この間、環境の変化に合わせQCサークル活動も変化を続けてきましたが、社会やお客様の価値観の変化やコロナウイルスがもたらした一段と進化したニューノーマル化への対応、SDGs、DX 等で社会や人の価値観が大きく変化をして来た時代に QC サークル活動の推進や運営方法をさらに変革する必要があります。
本セッションでは、令和の時代の環境変化に対応するQCサークル活動を推進している企業事例の発表と討論を通じて、これまでもこれからも現場の活力の源泉であり続けるためのQCサークルの姿を探っていきます。
こんな方にオススメです!
以下のような、課題をお持ちの方
- 時代の変化に合わせたQCサークル活動の推進、支援の方法を知りたい。
- 我が社のQCサークル活動がマンネリ気味であり、現状を打破したい。
- IT、DXを活用してQCサークル活動を推進したい。
- 現場第一線でもデータサイエンスを活用してQCサークル活動を進めたい。
- オンラインでのQCサークル活動のヒントを得たい。
DN7を活用したデータ駆動型品質管理とアジャイル改善
モノづくりDX推進部

これによって、私たちが接するデータは有事のデータから平時のデータへと変化しました。
私たちは平時のデータに潜む変化の芽を見出して、俊敏な改善を次々行っていくことが重要です。
これが製造業DXの本質です。
変化を見つけるには、大量のデータを可視化することが必要です。まずは可視化ツールとして開発したDN7をご紹介します。
また、現場ではどんなデータを読み取りどんな解釈をするのかというデータリテラシーが要求されます。事例を交えながらこれらをご紹介します。
QC活動は“気づき”の場
~デジタルとアナログが育てる現場人材~
専務取締役・CDO

今までの改善活動が変わる!
“誰ひとり置き去りにしない”QCサークルのつくり方
取締役 CTO

QC活動支援システムは、こうした環境の中で「どこから手をつければよいか分からない」「手書き資料の作成が負担」「他サークルの事例が共有されていない」といった課題を解消するために開発した、AI搭載の支援ツールです。
QCストーリーに沿って活動をナビゲートし、過去の事例から最適な対策を提案。報告書作成も容易にします。
何より、これからの日本に不可欠なQCサークル活動を現場に根付かせ、仲間と共に課題を解決する喜びを取り戻したい。そんな思いを込めて、このシステムを開発しました。
3者とフロアによる総合討論(パネル)
嘱託

品質経営度調査 上位格付け企業のベストプラクティスに学ぶ
~「企業の品質経営度調査」を活用した品質経営のレベルアップ~
セッションの趣旨
「企業の品質経営度調査」とは、企業における品質経営の推進のみならず、産業界に対して「品質」の重要性の再認識をうながすことなどを目的に2004年から日科技連と日本経済新聞社が共同で始めた調査です。本セッションでは、本調査のねらい・概要と2024年度「第12回企業の品質経営度調査」の上位評価獲得企業の品質経営の活動と取り組みをご紹介します。
本セッションでは、「品質経営度調査」の活用により、自社の“品質経営推進のレベル把握”を可視化し、レベルアップにつなげるためのヒントが体得できます。
こんな方にオススメです!
以下のような、課題をお持ちの方
- 「企業の品質経営度調査」とは何かを知りたい。
- 「企業の品質経営度調査」を自社の品質経営のレベル向上に役立てたい。
- 「企業の品質経営度調査」上位評価獲得企業がどのような活動や取り組みをしているのか知りたい。
品質経営にみるTQMの進化とその基盤
電気通信大学名誉教授・特任教授

TOPPANホールディングスにおける品質経営
製造統括本部 品質保証センター センター長

キリングループにおける品質事故と品質経営について
常務執行役員 品質保証統括 兼 品質保証部長

経営の原点である「お客様本位」「品質本位」に基づき、お客様の満足と安全・安心な商品・サービスを提供し続けるため、私たちはグループ全体の品質保証マネジメントを実行しています。
本講演では、キリングループにおける品質マネジメントの仕組み、過去の事故事例から得た教訓、そして品質保証で大切にしている考え方など、現時点における品質経営の取り組みをご紹介します。
3者とフロアによる総合討論

デジタルトランスフォーメーション(DX)による新しい価値創造 Ⅵ
~DXによる持続可能な成長と品質革新~
セッションの趣旨
あらゆる産業において、新たなデジタル技術を使ってこれまでにないビジネスモデルを展開する新規参入者が登場し、ゲームチェンジが起ころうとしています。こうした中で、各企業は、競争力維持・強化のために、デジタルトランスフォーメーション(DX:Digital Transformation)をスピーディーに進めていくことが求められます。
「2025年の崖」で知られるDXレポートが経済産業省から発表され産業界でのDXの機運が新たなステージに向かっています。
本セッションでは、先進企業のデジタル戦略と最先端の取組み実践事例の紹介により、産業界におけるDXの推進はどのように行うべきなのか、特に新しい価値の創造を実現するためのポイント、またビジネスモデルの変革に伴うソフトやシステムの開発および品質保証体制はどうあるべきかについても議論を行います。
こんな方にオススメです!
以下のような、課題をお持ちの方
- DXとは、我が社に置き換えた場合、どういうことでどう取り組む必要があるのかわからない。
- アナログで行っていた社内業務をIT化しただけでDXと言っているが、それでよいのか。
- ビジネスモデル創造にDXをどう活用すればよいのか知りたい。
- DXが成果を生んでいるとは思えない。
- 新しいビジネスモデルのアイデアが出来たとしても、実践のハードルが高く、“絵に描いた餅”になってしまうことが多い。
AI時代を勝ち抜くための製造DX
DX推進部 部長

今回の講演では、当社の製造現場における製造DX実践事例を交えながら、AI活用を見据えた製造DX実践に関する当社の考えをお伝えいたします。
皆様にとって、DX推進の一助となれば幸いです。
ダイキン工業のDX変革
~ダイキン情報技術大学による人材育成~
テクノロジー・イノベーションセンター 主任技師

三菱ケミカルにおける製造DXの取り組みと課題
DXソリューションデリバリー部 スマートファクトリーグループ長

3者とフロアによる総合討論(パネル)
上席研究員

地域発エクセレント・カンパニーの競争力の源泉を探る
~福島発エクセレント・カンパニー 復興から未来へ~
セッションの趣旨
近年、地方創生や地域経済の活性化が注目される中で、地域に根ざしながらも高い競争力と独自の価値を発揮する「地域発エクセレント・カンパニー」の存在が注目を集めています。こうした企業は、地域に根差しながら革新的な経営戦略、技術革新、組織文化の醸成を実現し、持続可能な成長を実現しています。
本セッションでは、東日本大震災からの復興とその後の歩みにも焦点を当て、株式会社アリーナ、さらには東北地域で産業調査・政策提言を行うとうほく総研、明治学院大学・神田名誉教授が、共通する特徴や成功要因の分析を踏まえ、地域発エクセレント・カンパニーが持つ競争力の源泉を探っていきます。
こんな方にオススメです!
以下のような、課題をお持ちの方
- 地域に根ざした事業活動を通じて、持続的な成長と社会的価値の両立を目指す経営者・管理者の方
- 中堅・中小企業の経営革新、組織文化づくり、人材育成に取り組む経営企画・人事・品質推進担当の方
- 地方創生や地域経済の活性化に関心があり、地域企業の成功要因や競争力の源泉を学びたい方
- 震災復興からの歩みを経て成長を遂げた企業の実践事例から、「逆境を力に変える経営のヒント」を得たい方
- 産業政策や地域イノベーションに携わる自治体・支援機関・研究者の方
在地超地企業の成長戦略

企業連携で次世代モビリティ集積地を目指す
代表取締役社長

在地超地企業を支える地域金融機関グループの役割
理事長

3者とフロアによる総合討論(パネル)

グローバルで社員の行動・意識をひとつにする
「ウェイ・マネジメント」
~企業の根幹となる「らしさ」を共有し、一体感を醸成する~
セッションの趣旨
企業の強さとは何でしょうか。それは、「自社らしさ」や「自社の価値」を追求し、企業理念として確立し、経営に根付かせることにあります。ビジョンやミッションを組織に浸透させ、社員の行動に落とし込むことの重要性は、グローバル経済の中でますます高まっています。
「彼はうちの会社らしい人材だ」「実にあの会社の社員らしい行動だね」─。こうした言葉が交わされる背景には、その企業ならではの価値観や文化が存在します。これを明文化し、経営理念や行動規範として体系化し、全社に浸透させる手法が ウェイ・マネジメント です。
近年、日本の産業界では品質不正や不祥事が相次ぎ、企業の信頼やブランド価値を損なうケースが増えています。こうした問題を防ぎ、企業の価値を守るためには、単なる規則やルールの設定にとどまらず、社員一人ひとりが「自社らしさ」を理解し、それを実践できる環境をつくることが不可欠です。
本セッションでは、創業の精神を継承しながら、理念を実践へとつなげる「ウェイ(行動指針)」の重要性に焦点を当て、ウェイ・マネジメントをどのように実践し、社員の行動・意識を一つにしていくかを議論します。
こんな方にオススメです!
-
以下のような、課題をお持ちの方
- 海外拠点やM&A後の統合にあたり、グローバルでの価値観や文化について拠点によるばらつきをなくしたい。
- 品質不祥事・品質不正のリスクを低減したい。
- 創業の精神に立ち返り、企業理念を経営に根付かせ、社員を一つにしたい。
- 若手・中堅社員のエンゲージメントを高めたい。
- 企業理念の浸透がうまくいかない。
グローバルで多様な社員を結びつける共通の価値観と行動指針
~コマツウェイ~
コマツウェイ総合研修センタ 所長

花王ウェイが支える持続可能な経営と品質向上
品質保証部門 品質保証センター 品質保証センター長

「“はたらく”に歓びを」の実現を目指すリコーが進める人的資本経営
コーポレート執行役員 CHRO 人事総務部長

3者とフロアによる総合討論(パネル)
経営学部 教授

トップが語る我が社の品質経営
~エクセレントカンパニーが実践する様々な品質経営のかたち~
セッションの趣旨
品質経営の推進には、トップのリーダーシップ発揮と正しい理解が不可欠であることは言うまでもありません。
登壇者が、経営トップとして、なぜ品質経営やTQM活動が必要なのか、如何に旗振りを行っているのか、それぞれのトップが考える役割・機能は何なのか、また、本フォーラムの主参加者層であるマネージャー層に対する期待等をご紹介いただきます。
「品質経営のあり方、進め方」は企業により各社各様であるとともに、自社の品質経営を見直すきっかけとしていただければ幸いです。
本フォーラムの主参加者層である部・課長層が上記メッセージを受け、明日からの自身の行動に活かしていくと共に、各社の品質経営、将来計画、TQM推進などにおける問題点とその解決策等を聞くことによって、自社への展開のヒントを得ていただきたいと思います。
こんな方にオススメです!
以下のような、課題をお持ちの方
- 品質経営と聞くとなにか難解なイメージがあり、全従業員をどうやって一つにまとめているのかを知りたい。
- TQMを導入し、長年継続してきてはいるが、形骸化していることは否めずそれを打破する方法を知りたい。
- “TQMは古い、過去のもの”というイメージがあり、現代でも通用するツールなのかを知りたい。また、推進することによる具体的な効果を知りたい。
- デミング賞、日本品質奨励賞へ挑戦するためには、どの程度の活動と成果が必要なのかを知りたい。
神戸製鋼所・銅板ユニットにおけるTQM の活用
素形材事業部門 銅板ユニット ユニット長

中小企業におけるTQM の推進
~カスタマーサクセスの追及~
代表取締役

ダイヘンの経営の考え方・進め方
~小林啓次郎(5代社長)が遺したもの~
代表取締役会長

3者とフロアによる総合討論(パネル)
理工学部 教授

DX時代のフロントローディング
~TQMと品質工学の併せ技による競争力の向上~
セッションの趣旨
「新時代を切り開く品質立国日本の再生に向けて」をテーマとした第1回JAQシンポジウムにおいて、品質工学会長から「フロントローディング」の提言がありました。それに引き続き,品質工学技術戦略研究発表大会において「フロントローディングの核心とは何か?」をテーマにした発表と議論を行いました。
本セッションでは、その後の進化を織り込んで,フロントローディングの仕組みに有効で具体的なアイデアを与える品質工学のパラダイムを,品質経営の基本であるTQMの仕組みに生かす効果と実現方法について意見交換を深めたいと思います。
こんな方にオススメです!
以下のような、課題をお持ちの方
- 製品開発や設計段階での「品質づくり込み」や「未然防止」に関心のある方
- フロントローディングを実現するための仕組みや技術(品質工学・TQMの連携)を知りたい方
- 開発プロセスの効率化と品質向上を両立させたい開発・設計・品質保証部門のリーダー・担当者
- デジタル技術(シミュレーション、AI、DX等)を活用した新しい品質マネジメントの可能性を探りたい方
- 品質工学のアプローチを経営やTQM推進の枠組みの中でどう活かせるかを検討している方
DX時代のTQM
~品質経営の基本と変革の必要性~
データサイエンス共同利用基盤施設 副施設長

特に製造業におけるDXの主戦場は、フロントローディングによる高品質な製品開発の効率化、すなわちデザインプロセスの変革と、デザイン思考によるサービス価値の顧客との共創、さらには「魅力的な顧客」の育成にある。このような高品質な顧客創出活動の中に、TQM活動の改善機会も見出すことができる。
DX時代に必要とされる究極の効率化-フロントローディング
代表

その実現の鍵は、日本が培ってきた並行開発およびフロントローディングの思想にある。全員参加の文化と改善の知恵を基盤としつつ、最新のデジタル技術によるDXを源流段階で統合し、「完全品質」を理想とするロバストな設計を目指した、究極の効率化の方向性を提示する。
TQMと品質工学によるフロントローディングの実現

第三次産業中心の社会においては、「ものづくりの効率化」が不可欠であり、その最適な手段がフロントローディングである。そして、その考え方と方法論は品質工学が提供している。当社車両開発本部では、TQMによる経営品質の向上を図りつつ、品質工学を活用した開発効率化に取り組んでいる。
3者とフロアによる総合討論(パネル)
代表理事 会長

本セッションでは、TQMの本質、フロントローディングの有効性、そして両者を組み合わせた実践事例を紹介する。これらを踏まえたパネルディスカッションでは、DX時代における品質経営のあり方や、日本企業が今後目指すべき「品質戦略」の方向性について多角的に議論し、持続可能な競争力の確立に向けた展望を共有する。
AIと品質経営
~AIと品質経営の融合がもたらす新たな可能性を探求する~
セッションの趣旨
デジタル技術の進化により、品質経営、TQMは新たな局面を迎えています。特に、AI(人工知能)は品質管理に革命をもたらす可能性を秘めており、製造現場でのリアルタイム監視や不良品の予測、品質不良の原因分析などにおいて、これまで以上の精度と効率を実現します。
品質経営、TQMは社員の意識改革やプロセス改善を通じて品質向上を目指してきましたが、AIの導入により、品質管理のプロセスは飛躍的に進化します。AIの活用で、品質不良の早期発見や予防が可能になり、TQMのPDCAサイクルがさらに強化されます。データ分析を駆使し、品質向上に加え、コスト削減や納期短縮といった経営課題の解決にも貢献します。また、AI導入にはデータの品質やシステム間の連携、組織文化の変革など、いくつかの課題もあります。
本セッションでは、これらの課題にどう対応するか、AIとTQMの融合を実現するための実践的な方法を共有します。成功事例や失敗事例を交え、AIと品質経営の融合を進めるためのポイントを探ります。
AIとTQMが融合することで、品質経営の未来がどのように変わるかを展望していきます。
こんな方にオススメです!
以下のような、課題をお持ちの方
- 品質経営、TQMにAIを活用したいが、どのように進めてよいかさっぱりわからない。
- 事務部門で生成AI(ChatGPT等)を業務で活用し、生産現場ではAIによる外観検査の自動化を既に実施している。AI活用はこれ程度で充分では?
- AI技術をどのように品質経営に統合すれば良いのか、具体的な導入方法や活用事例を知りたい。
- 既存の品質管理体制の改善方法を模索している。AIの導入により、品質向上や不良予測をどのように効率化できるのか知りたい。
- TQMの枠組みをAIと融合させ、組織全体の品質向上を図りたい。
- AIを活用した具体的な品質改善の事例を知り、他社の成功事例を自社にどう適用できるかを学びたい。
AEI(Artificial Elastic Intelligence)を用いた製造業の生産性向上
代表取締役会長 CEO

感情特化AI活用による顧客価値の創造
~AIペットロボット「Moflin」にみるAI×癒しの技術革新~
サウンド・新規事業部 第三戦略部 メンタルウェルネス事業担当部長

AI が支える楽天の“顧客体験品質”
~データとAIを活かしたサービス品質の継続的向上~
執行役員 AI サービス統括部 ディレクター

3者とフロアによる総合討論(パネル)
代表取締役会長 CEO

製造業の競争力を支えるソフトウェア品質
ベストプラクティスに学ぶソフトウェア品質向上への道筋
セッションの趣旨
より精緻な制御や製品がカバーする業務範囲の拡張をはじめとして、ソフトウェア、AIの強みを活かしたりDXにより顧客価値を大きくしたいとお考えの方は多いと思います。そのときにソフトウェア品質は重要なポイントになりますが、「ソフトウェアのことはわからない」「何度も同じようなバグが報告されているが対策は十分ではない」といった課題をお持ちの方は多いのが実情です。
本セッションでは、ソフトウェア品質の課題や対策を持ち寄り、議論することで聴講者の方がお持ちの製品の顧客価値を高めるための気づきを得ることを目指します。
こんな方にオススメです!
以下のような、課題をお持ちの方
- ソフトウェアが製品機能や顧客価値の中核となっている製造業の技術者・品質保証担当者
- ソフトウェア品質をどう確保すればよいか悩んでいる設計・開発部門の管理者・リーダー
- 「バグが減らない」「品質問題の再発防止が進まない」といった課題を感じている方
- ソフトウェアとハードウェアの融合開発(組込み系など)で品質向上を実現したい方
- ソフトウェア品質を「経営課題」として捉え、組織全体で取り組みたい方
テーマ調整中
いわき開発センター(福島県いわき市)
DCS先行開発部 佐藤 裕典 氏
ソフト開発の仕様・設計の検討初期から品質知見をゼロ距離で活かすEnQualitas技術
ソフトウェア技術部門 ソフトウェア品質技術部 1課

3者とフロアによる総合討論(パネル)
情報学研究科 准教授

新たな価値創造と利益をもたらすサービスエクセレンス
~顧客満足を超える「喜び・感動」で、新たな価値創造と利益をもたらす~
セッションの趣旨
2021年6月にISO 23592とISO/TS 24082と呼ばれる「サービスエクセレンス規格」が発行され、同年11月にはJISも策定されました。これは、卓越した顧客体験の創出を通じてファンを増やすための優れた組織とサービスづくりに関する標準であり、顧客満足を実現してきた品質管理とサービスマネジメントの次の高みを目指すものです。
組織が「サービスエクレセンス」を獲得することで、エクセレントサービスの設計活動が展開され、ポジティブな感情を伴う顧客体験の提供がなされ、顧客満足を超える「デライト≒喜び・感動」を顧客が感じることができます。そして、この感情は顧客に組織への信頼を抱かせ、リピーター・推奨者として新たな価値創造と利益を組織にもたらす可能性を秘めています。
本セッションでは、共創による究極のコト価値開発に向け、具体的に組織内で設計・開発プロセスにどのように落とし込むべきか、という観点で、事例も交えて議論を進めていきます。
こんな方にオススメです!
以下のような、課題をお持ちの方
★サービス産業はもちろん、製造業が手掛けるサービス事業への展開に大変有用です。
- サービスエクセレンスとは何か?が知りたい
- サービスエクセレンスを自社の活動に取り組みたい
- “顧客満足”を超え、“顧客ロイヤルティ”に繋げたい
- エクセレントサービスによって“優れた顧客体験”や“カスタマーデライト”を生み出したい
企業・病院との共同研究を通した「組織能力サービスエクセレンス」
および「エクセレントサービスの設計」を実現するための活動
総括プロジェクト機構 特任教授

- サービスエクセレンスに関する4種類のファミリー規格の関係性と、それぞれの簡単な紹介
- 東京大学の「Quality とHealthを基盤におくサービスエクセレンス社会システム工学総括寄付講座(通称:サービスエクセレンス総括寄付講座)」で、展開している3つのサービスエクセレンス研究会(教育プログラム・実装・学術研究)の紹介
- 複数の企業の品質関連部門と展開している共同研究と、それらの企業だけが参画するサービスエクセレンス研究会(実装)を通したそれぞれの品質関連部門の活動の共有と成長
- 医療におけるエクセレントサービスの提供にむけた病院・企業との共同研究における共創と成果
- サービスエクセレンス国際規格・JISが提供するモデルの活用可能性
サービスエクセレンスの新規発行規格(実装アプローチと成熟度モデル)とAIツール
工学系研究科 人工物工学研究センター 准教授

顧客価値最大化に向けたサービスエクセレンス活用
CQO・品質部門 首席主幹

企業価値最大化に向けたサービスエクセレンス活用
代表取締役社長

市場が縮小していくビジネスモデルを持った企業のTOPとして、サービスエクセレンスモデル(4つの側面)を活用した組織づくりを進め、5年後、10年後にどう対応していくのかについて、以下のような内容で提示させていただきます。
ビジネスの現状と問題意識(なぜBtoBにサービスエクセレンスが必要と思ったか)
- サービスエクセレンスのビジョン、および戦略の展開(基本理念、ビジョンに盛り込み、方針として具体的に展開中)
- サービスエクセレンス文化と従業員エンゲージメントの強化活動事例(ボーカルガイドによる知識教育、外部コンサルによるおもてなし教育)
- 生成AIを活用したDfES活動の具体的な戦術の明確化
- CRMを活用した顧客評価の見える化
新しいビジネスの創出と新QFDの活用
3者とフロアによる総合討論(パネル)
総括プロジェクト機構 特任教授

また時間の許す限り、質問群として整理し対応させていただきます。
- 変革への工数
サービスエクセレンス規格を活用して、組織や事業の変革に挑戦している方々が、実際にどれだけの工数をかけてやっているか - 仲間づくり
サービスエクセレンスを活用した変革活動に関する仲間が増えてきているか - 組織への埋め込み
サービスエクセレンスのファミリー規格の活用できる部分を、組織の方針やそれらを反映する対象(ウェブサイト・統合報告書・社内規格など)へどのように埋め込んでいこうとしているか - 品質部門の再定義
品質部門に所属する方々にとってワクワクする魅力ある活動をしている状況にすること、組織と事業の持続性に対して大きく貢献できる存在であることを踏まえ、品質部門の再定義をしてみたい。
イノベーションの成功は共創力の強化から始まる!
~心理的安全性を昇華させたイノベーションを加速させる方法論~
セッションの趣旨
イノベーションを生み出す土壌として、いま改めて注目されているのが「心理的安全性」です。メンバーが安心して発言・挑戦できる環境があってこそ、多様な視点や創造的な発想が交差し、真に価値ある変化が生まれます。変化の激しい現代において、組織が新たな価値を創出し続けるためには、心理的安全性を基盤とした風土づくりが不可欠です。心理的安全生がある状態は、自由な発想がだせることが基本です。しかしそれだけだは、モノや仕組み、サービス、組織、ビジネスモデルなどに新たな考え方や技術を取り入れて新たな価値を生み出し社会にインパクトのあるイノベーションは起こりません。VUCAの時代と呼ばれるほど、将来の予測が困難でビジネス環境が激変する中では多様な視点を持つ人同士の具体的な共創が必要となります。
かつて「Japan as No.1」と称された日本の産業は、バブル経済の崩壊を契機に国際競争力を低下させてきました。こうした状況に対し、日本科学技術連盟は「品質とはモノの出来栄えではなく、社会や顧客のニーズを満たす度合いである」と再定義し、2019年には「令和大磯宣言」を発出。「顧客価値創造」と「組織能力の獲得・向上」の両立を図る新たな品質経営の普及に取り組んでいます。
本セッションでは、「心理的安全性」「共創」「アジャイル型組織」といったキーワードを軸に、イノベーションを実現する組織変革のあり方を探ります。コトの価値を創出するために、顧客自身もまだ気づいていないニーズに応える組織とは何か。講演や対話を通じて、変革を志す参加者の皆さまと共に、そのヒントを見つけ出していきます。
こんな方にオススメです!
以下のような、課題をお持ちの方
- 顧客自身も気づいていない潜在的ニーズを捉え、革新的な価値を創出したい。
- 変化に迅速に対応できる意思決定力と行動力を備えた組織を構築したい。
- ビジネスの成長を加速するために、アジャイル型組織への変革を検討している。
- イノベーションの土台となる「心理的安全性」について、その本質と具体的な実現方法を理解したい。
イノベーションの成功は共創力の強化から始まる
~心理的安全性を昇華させたイノベーションを加速させる方法論~
組織開発ディレクター兼セールスプロモーションマネージャー

”モノづくり”から”価値づくり”へ
~現場と経営をつなぐアジャイル実践の軌跡~
DX推進本部 事業イノベーション部長

小さな組織が大きな共創を起こすとき
~トヨタとの共創事例から学ぶ中小企業の可能性~
代表取締役社長

3者とフロアによる総合討論(パネル)
組織開発ディレクター兼セールスプロモーションマネージャー

特別セッション
ISOからTQMへ
~成長のための次世代品質経営モデルの提案~
セッションの趣旨
1997年のTQM宣言がなされてから25年以上経過しており、その間にDXやSDGs、働き方改革、機械学習・AIなど、社会的に大きな変化が生じていますが、これら変化に対応した新たなTQMモデルを構築し、提唱することが求められており、これが本研究会の目的です。
そのためには、現在の若手・中堅研究者の各専門分野の知識や研究成果を集積しなければならず、またTQMは“実学”ですからTQM推進の実務に造詣が深い企業の方々のニーズや期待、問題認識をお聞きすることも必要不可欠であると考え、大学研究者と企業の方々を含めて18名のメンバーで進めています。
本セッションでは、2023年から開始した本研究会の研究成果として、ISOからTQMへ~成長のための次世代品質経営モデルの提案~を説明していきます。
こんな方にオススメです!
以下のような、課題をお持ちの方
- 「ISO認証を取っただけで終わりたくない」「経営成果につながる品質活動を実現したい」
- ISOや品質マネジメントシステムを運用しているが、より実効性の高い品質経営に発展させたい
- DX・AI・SDGsなどの時代変化を踏まえ、新しいTQMモデルや品質経営の方向性を知りたい
- 自社のTQM活動を見直し、次世代型の品質経営への移行を検討している経営層、推進部門
- 日本品質奨励賞(品質革新賞を含む)など、品質経営の表彰制度への挑戦を検討したい
2025年度の研究活動報告
情報通信学部 教授

シン・TQMモデルの提案と効果の見える化
~TQM活用の裾野を広げることを目指して~
経営学部 教授

変化に対応するためのシン・TQM
~コンプライアンスや品質不正に対応するためのTQMとは?~
商学部 教授

シン・TQMにおける人材育成のあり方
~ヒトや環境の変化への対応を踏まえた次世代の品質教育とQCサークル活動~
情報理工学研究科 准教授

シン・TQM 実現に向けた新しい手法体系の構築
~現代的課題に対応する実践的ツールマップ~
工学研究科 教授


