コマツは、建設・鉱山機械において、需要のある地域での生産を基本とし、需要や為替変動など外部環境の変化に柔軟に対応できるグローバルな生産供給体制を構築しています。世界各地で工場を稼働させており、グローバルでのモノづくりを推進していくためには、現地社員の人材育成と組織能力の向上が必須であり、コマツウェイによる考え方の浸透や、海外現地法人にもTQMを導入して、お客様への新しい価値提供を目指しています。今回、東南アジアの生産拠点であるバンコックコマツ(BKC)は、グローバルな需要を支える重要拠点として、品質を経営の核とし、経営トップから現場の第一線まで、現地社員と駐在員が一丸となってTQMを実践し、品質経営体制の強化に取り組んできました。海外での異なる文化や考え方の中で、TQMの導入から実践、そしてデミング賞への挑戦にいたるまでの取り組みとその奮闘記についてご紹介します。
キャタラーグループでは、TQM品質経営のグローバル展開を進めており、北米子会社であるCataler North America(以下、CNA)でもTQMの基盤構築に向け方針管理や日常管理を推進してきました。しかし、その道のりは容易ではなく、個人主義が強い文化の中での人材育成や改善活動、さらに、コロナ禍に起因する物価や人件費の上昇、高い離職率といった経営課題に対して試行錯誤しながらTQMの定着を図ってきました。2023年には、これらの活動が評価され、栄えあるデミング賞をいただきましたが、今回、受賞に際して評価いただいた①ミシガン技術センターを起点とした顧客との密接な関係性の構築と共創活動の深化②改善推進部を中心とした全社横断的な改善活動や品質維持活動③サテライト工場設立を含めた事業継続プランBCMと労働力不足に対処するための自動化の推進を中心に、CNAでのTQM推進活動を紹介します。
ダイキングループは創業以来、「企業の競争力の源泉は人」「一人ひとりの成⾧の総和が企業の発展につながる」との考えから、「人を基軸におく経営」を実践してきました。
総合討論では、TQMの現地化で成果を出されている3社の方々の講演内容をもとに、企業が日本流マネジメントの真の現地化を目指すときの課題や、それに向けたアプローチなどについて次のような観点から議論します。
品質不正の事案が、継続的に発生しています。産業界は、利潤を追求する活動を競争環境の中で行っており、人のプレッシャーに対する弱さもあり、品質不正が起こるリスクは常に存在します。したがって、一度策を講じればそれで終わりということはあり得ず、発生防止策、起きた場合の対処策を、品質マネジメントシステムの中に組み込み、継続的に改善していく必要があります。本講演では、演者のこれまでの品質不正調査委員会での経験をもとに、品質不正リスクを低減させるための対応策について論じます。
三菱電機では、「品質風土」・「組織風土」・「ガバナンス」の3つの改革を推進しています。本講演では品質風土改革で「そもそも現場が品質不適切行為を起こす必要のない仕組みの構築」を目指し、19の方策を掲げたTQMの実践事例を紹介します。
私は1980年代のアメリカで当時興隆著しい分野であった企業倫理学(BusinessEthics)を研究し、博士号を取得しました。
工程内の不適合、内部監査の不適合、及び苦情・クレームへの対応として問題の再発を防止するために適切な是正処置を行う必要があります。しかし、是正処置活動が十分機能していないため、不適合の減少につながっていない事例が散見されます。この背景としては、有効な是正処置が行われていないことが要因の一つに挙げられます。このため、問題発生のメカニズムに着目した分析を誰でもが理解できるような見える化ツール(問題分析シート)の活用方法について解説します。
積水化学工業には様々な事業があり、それぞれの市場ニーズに適合する製品を世に送り出し、多様な場面でお客様にお使い戴いております。品質に関しましても、社是である「Service」「Speed」「Superiority」の3S精神の基で、これまで一貫して「日常管理の強化」と「開発品の不具合未然防止」に取り組んでまいりました。
事故や災害等の再発防止策を見ると、確実性・継続性の点で不安なものが散見されます。また、製品品質の不具合に対する再発防止策を見ると、将来起こり得る使用環境の変化やお客様の要求・期待の変化といった変化点への対応の観点で、心許ないのではないでしょうか。これらの課題に対応するためには仕事の進め方・しくみの再発防止が必要・有効ですが、その方法は必ずしも明らかではありません。そこで実際の再発防止活動に入り込み、苦労している点・陥りやすい誤り等を把握し、効果的な再発防止策を立案するための具体的な手順や各手順での勘所として整理してみました。また、本活動を普及・展開していくための考え方・進め方についても合わせて紹介します。
新たな価値を創造して飛躍、発展させるためのキーワードであるイノベーションについての手法を産業組織心理学の応用から学びます。
広島の地に生まれ育ったマツダは、100年以上の歴史を誇る企業です。
「企業の品質経営度調査」は、企業における品質経営の推進とともに、「品質」の重要性の再認識をうながすことを目的に、 2004年から日科技連と日経新聞社が共同で始めた調査で、本年が12回目となります。「問題のない組織は存在しない。品質不祥事は何処でも起きうる。また、人は誰でもミス・失敗をする。」これを念頭に置き、製品・サービスという物理的なモノ・コトという機能の提供だけではなく、人と社会の心を動かし、顧客一人ひとりの期待に応える高品質な価値を盛り込む新たな企業の経営、「品質経営」、のレベルを自己評価可能な体系的調査項目とベンチマーク・データの提供により、企業自らPDCAを回すことにより、日本企業全体の品質経営の向上を目指すものです。本調査項目には経営トップの果たすべき役割から経営理念・行動指針の各部門の具体的業務と個々人の日常業務への展開の重要性など、必須の事項が網羅され、品質不祥事・トラブル未然防止を含め、そのポイントを調査結果とともに解説・提言させて頂きます。
ケアコムおよび関連会社(以下、ケアコムグループと記載)ではお客様とのお約束行動方針を明示した共創宣言書(SLAに近い概念)をリリースしています。
キャタラーは創業以来、『世界中の排ガスをきれいにしたい!』という想いのもと、半世紀の間成長してまいりました。この間、技術力だけでなく、製品の質・仕事の質を継続的に改善し、多くのお客様に「品質のキャタラー」として認めていただけるようになりました。全従業員の努力と全社を挙げたチームワークにより、デミング賞(2015年)・デミング賞大賞(2018年)を受賞することができました。デミング賞大賞受賞以降も、改革のスピードを緩めることなく品質経営を強化しています。当講演では、これまでの品質経営の軌跡やグローバルでの品質経営のご紹介に加えて、グローバル競争の激化、電動化へのシフトなど100年に一度の大変革期と言われる時代の顧客価値創造の一考察についてご紹介いたします。
本パネルセッションでは、第12回「企業の品質経営度調査」総合格付け最上位の5つ星企業2社のご講演者、鈴木和幸企画委員会委員長と石津昌平副委員長と共に、2社の品質経営6側面格付け(顧客・社会への信頼の確保、トップのコミットメントと方針管理、品質経営への人づくり、プロセスの確立・順守、顧客価値創造とその広がり、クレーム管理と仕組みの水平展開)に見られる強みや、特筆すべきTQM活動を深堀し、共有できればと思います。次に、今回調査で重点的に取り入れた品質不祥事防止のためのコンプライアンスの仕組みも議論します。最後に、今後の品質経営度調査・格付けのあり方についても産業界での利活用方法を踏まえ、取りまとめます。企画委員会は、 TQM活動の導入期から発展期に至るまで自社の何が強みか弱みかの点検に、品質経営度調査や格付けを利用いただきたいと考えており、それに資する方向性も明らかにができればと考えています。
日本製品の品質は1980年代には世界中が認めることとなりました。しかしその後の経済低迷や価格競争激化の中でその優位性に陰りが生じ、昨今は品質不正も加わり厳しい状況を迎えています。そのような中、社会や顧客にとって価値あるモノ・コトを組織的に生み出し続ける経営の姿を品質経営として再定義する取り組みがなされ、109回品質管理シンポジウムにて、品質経営とは顧客価値創造と組織能力獲得向上の両輪の活動による企業価値最大化である、との令和大磯宣言が採択されました。
19年12月発出の令和大磯宣言の要旨として顧客価値創造と組織能力の獲得・向上の両輪を回していくことにより、企業存在価値を最大化するとあるが、組織能力については、まだ十分な検討が進んでいないのが実情である。日科技連の下、品質経営研究会や方針管理研究会の中のWGにて組織能力の必要性や事例等について議論が進められたが、さらに具体的な組織能力の姿をまとめていく為に、23年6月に組織能力一般化WGが発足した。進め方として、企業の革新戦略及び基盤戦略の実行の為に必要な組織能力の獲得行動に関し、既研究活動の成果物及びWGメンバー各社の具体的な組織能力の設定・活動・獲得事例を収集し、各企業で活用できる組織能力の定義、獲得の為の活動など組織能力向上の為のしくみづくりを目指した。今回、活動報告を聞いていただき、組織能力を議論する必要性を理解いただき、その議論の際、参考となる考え方、手法などを少しでも獲得いただければ幸いである。
TQM活動要素の一つである「方針管理」の更なる進化と発展を促すため、2020年から足掛け3年に亘って活動した「方針管理研究会」の活動成果については、既に昨年度の本フォーラムにて報告させていただきました。今年度は、「これからの品質経営」という本セッションのテーマに合わせ、特に、同研究会の第2グループで研究した顧客価値創造(CVC:Customer Value Creation)活動に役立つPT(Project-Type)方針管理の基本的考え方について報告させていただきたいと思います。
大和リースは大和ハウス工業の創業者 石橋信夫が興した3つの会社のうちの1つであり、大和ハウス工業の協力会社へ副資材を供給し、育成・強化することを使命に1959年に創業しました。
トヨタ自動車九州は、トヨタ自動車の100%出資の子会社として、1991年創業以来「お客様第一、絶え間ない改善、全員参加」の理念を大切に、九州の地で真摯にモノづくりに努めています。
弊社は赤しそふりかけ「ゆかり®」を主力とした食品メーカーで「良い商品を良い売り方で」を基本方針に掲げ、積極的な広告宣伝は行わず品質の良い原料を調達することをモットーとしています。特に赤しそに関しては品種改良を始め、自社農園にて栽培から加工まで手掛け、研究を続けています。
老舗研究に基づいて、時代を超えて老舗が培ってきた持続的競争力を構築するためのマネジメントを、志、強みづくり、関わり、人づくり、活縁の5つのマネジメントとして学ぶ。老舗が存続してきたのは、他の企業とは異なる「企業個性づくり」に長けているからである。5つのマジメントは、こうした企業個性という経営クオリティを実現するための方法論である。
阿武隈山系に位置する自然豊かな小さな町、福島県古殿町にて、江戸時代の1830年に創業し200年近くにわたって日本酒製造業を営んでおり、創業以来受け継がれてきた伝統と格式を重視した『東豊国』。そして、「伝統・格式+モダン」のコンセプトのもと、2011年に新たに創られた『一歩己』という2つの銘柄を軸に、“伝統・格式の継承と、現代嗜好への融合”を掲げ、酒造りを行っています。『“伝統”とは』『“地酒”とは』『“当たり前”とは』『“酒造り”とは』『“蔵創り”とは』に対するこれまでへの自問と、これからに対する自答を紹介していきます。
1907年創業の交通事業者として117年の歴史があるものの、2008年から2009年にかけて会社更生法適用により実質的な倒産を経験しました。
日本の製造業は「現場力」で発展を続けてきました。
社内改革からビジネス変革、顧客への新価値提供まで、当社の目指すDXの本質と狙いについてご紹介します。社内の各種データを集めてはいるものの、それをうまく活用できていないという声を多くの企業様からお聞きします。当社もDXビジョン「データを世界共通言語に」のもと、データを経営資源としてどう活用すれば製品・サービスの向上やビジネスモデルの変革につながるのか、創意工夫を重ねながら日々試行錯誤を繰り返しチャレンジを続けています。
NECプラットフォームズ株式会社が長年実施してきた生産革新活動、品質改善活動の現場力をベースとして、NECグループの最先端技術を工場改革ツールとして実用化し、スマートファクトリー化を推進した経緯をご紹介します。
このセッションの総合討論では、国内でいち早くDXに取り組んできた3社の方々からいただいたお話を基に、企業がDXを推進するうえでカギとなる要素や、それを「価値創造」につなげるアプローチについて議論します。
楽天グループは、Eコマース、フィンテック、デジタルコンテンツ、携帯キャリア事業など、多岐にわたる分野で70以上のサービスを提供しています。
株式会社岡山村田製作所では、2004年からQCサークル活動を実施しています。
株式会社フレスタは、広島県、岡山県、山口県と中国地方中心にヘルシストスーパーマーケットを展開しております。
戦後、日本の製造業が世界のリーダーとして名を連ねた頃、優れたリーダーの存在と共に、全員経営を支えるQCサークル(小集団活動)が躍動し、その両輪での推進が我が国の製造業の発展を支えて来たと思います。
NTTグループの事業再編に伴う組織統合やコロナ禍を経たハイブリッドワークの定着など、社内外の事業環境の変化に対応していく中で、弊社は「個」にフォーカスしたHRM戦略を推進し、キャリア自律を通じた社員一人ひとりの自己実現・自己成長、人材ポートフォリオの構築による戦略的なケイパビリティの強化など、持続的な事業成長に向け人的資本経営を推進しています。
関西電力ではこれまでに、全役員・全従業員が職位や所属の垣根を越えて、自身の思いや気付きを率直に語り合えるような組織風土を創り上げるべく、昨年7月に社長を議長とする「組織風土改革会議」を新設し、従業員目線による改革の取組みを経営層が後押しするという形で、組織風土の改革に取り組んできました。
1997年のTQM宣言がなされてから25年以上経過しており、その間にDXやSDGs、働き方改革、機械学習・AIなど、社会的に大きな変化が生じていますが、これら変化に対応した新たなTQMモデルを構築し、提唱することが求められており、これが本研究会の目的です。そのためには、現在の若手・中堅研究者の各専門分野の知識や研究成果を集積しなければならず、またTQMは“実学”ですからTQM推進の実務に造詣が深い企業の方々のニーズや期待、問題認識をお聞きすることも必要不可欠であると考え、大学研究者と企業の方々を含めて18名のメンバーで進めています。本講演では、2023年から開始した本研究会の目的と活動内容をご紹介します。特に、活動成果に関しては”デミング賞への一里塚”として位置付けられている「日本品質奨励賞」の中の”品質革新賞”を大きくリバイスした新たな表彰制度を提唱したいと考えています。是非、この賞に多くの企業・組織の方々がチャレンジされることを期待しています。
当社はBPO企業として、多種多様な業種・業界のコンタクトセンター、バックオフィスの業務運営に携わっている企業です。社内で行われているリスクマネジメント、ISMS、Pマーク、QMS、各戦略施策などの様々な取り組みをISOのマネジメントシステムの規格構造に従い整理・統合することで事業プロセスとマネジメントシステムの整合性を図るとともに、品質保証体系図から組織の弱点を見つけ社内外の顧客満足度向上など試行した取り組み、成果をご紹介します。
本講演ではISO9001をベースとした品質マネジメントシステムを発展させて、より理想的なTQMを構築するには、という課題をQMS審査員の立場で考えてみました。ISO9001は認証取得しているがもう一段ステップアップしたい、現状のQMSと日常業務の乖離があるので何とかしたいとか、そうお感じになっていらっしゃる方々への何かのきっかけになる講演であればと思っています。本講演ではISO9001認証レベルをベースとして、そこからステップアップし、より有効性の高いTQMへ成長するための観点をISO9001要求事項と照らせ合わせながらQMS審査員の視点でお話しさせて頂きます。
【共同発表者】
弊社のソリューション事業では、お客様がタイヤを「使う」段階での価値を増幅し、お客様の困りごとの解決やサステナビリティへの貢献など、Bridgestone E8 Commitmentとも連動し、タイヤをより安全に、長く、上手く、効率的に使って頂くための新たな価値を提供することに挑戦しています。
三菱電機では、循環型デジタルエンジニアリング企業への変革を加速し、顧客が製品・サービスを利用している期間に新しい価値を継続的に提供することで、顧客のLTV(Life Time Value)を最大化するための基盤としてSerendieを発表しました。Serendieに関する新規事業をタイムリーにリリースするためには、アジャイル開発へのトランスフォーメーションが必須であり、DXイノベーションセンターでは、アジリティと品質ガバナンスを両立するアジャイル開発プロセスおよびQMS(Quality Management System)の整備を進めています。本講演では、DXイノベーションセンターで整備しているアジャイル開発ガイドラインおよびQMS、そしてそれらを効率的に運用するためのツールの活用について紹介します。
本企画セッションの3件のご発表を通じてIT/DXの導入によって実現できた顧客価値や品質向上を整理します。本セッションでは、まず、この企画セッションの3セッションに関するご参加者の質問に回答した上で、スピードと品質向上を両立するための工夫、今後の方向性、応用範囲につなげます。