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6 件の資料が見つかりました。
ダウンロード数: 473回
SQuBOK分類 :
年度 : 2014年   分科会 : 2013年度第3分科会
紹介文 :
ソフトウェア開発におけるレビューは、ソフトウェアの欠陥を早期に検出可能な手段として、品質向上・コスト削減・納期遵守に有効である。しかしながら、レビューにおいて影響度の高い欠陥を検出できるかや、検出に掛かる時間の長さはレビューアに依存しているのが現状である。これらの課題について、個々人が持っている欠陥に関する知識(以下、欠陥知識)を組織として有効活用することで解決できないかと考えた。
そこで、本研究チームでは、影響度の高い欠陥を容易に見つけることが可能な思考法であるHDR法(SQiPシンポジウム2013、HDR法:仮説駆動型レビュー手法の提案)から着想を得て、「欠陥連鎖チャート(Defect Chain Chart:以下DCC)」を考案した。
DCCは欠陥知識を可視化し、欠陥知識同士の関連を表現した図であり、欠陥知識を共有・蓄積・活用するためのものである。
このDCCにより課題の解決が可能かを確認するために実験を行った。DCCを用いてレビューを実施すると、従来のレビューよりも単位時間あたりの重大欠陥の指摘数が上がるという結果を得た。また、実験被験者からは「経験が少ないメンバーに対して有効である」との評価が得られた。これはDCCを用いたレビューが課題解決に有効であることを示唆する。
本論文では、新しい欠陥モデルである欠陥連鎖チャートの利用方法と効果、ならびに今後の展望について報告する。
ダウンロード数: 323回
SQuBOK分類 :
年度 : 2015年   分科会 :
紹介文 :
ソフトウェア開発における欠陥の情報は,多くの組織で蓄積されている.
混入し得る欠陥を予測し,欠陥の混入・流出を防止するためには,この蓄積された欠陥情報を活用することが不可欠である.
本研究では,欠陥の混入を予測するためには,欠陥が混入するメカニズムを理解し,欠陥を引き起こす要因を検知する必要があるということに着目し,その方法を検討した.
本発表では,欠陥の予測を目的とした,欠陥混入メカニズムのモデリング手法と欠陥データベースの構築・利用手法を提案する.
ダウンロード数: 244回
SQuBOK分類 :
年度 : 2014年   分科会 : 2013年度第3分科会
紹介文 :
ソフトウェア開発の現場では,短納期,高品質が求められており,技術文書に対するレビューが不可欠となっている.各プロジェクトでは,混入した欠陥をいち早く検出するために,同一文書に対して複数回に渡りレビューを実施したり,開発リーダや有識者がレビューを実施したりする等の工夫がされている.しかし,それでも重大欠陥の検出漏れを防ぐことができず,大きな手戻りが発生し,結果的に時間やコストがかかってしまうケースが多く見られる.そこで,我々はレビュー時の新規役割「ハーベスタ」,及び欠陥分析用ツール「知見分析表」を提案する.
ハーベスタは,レビュー結果を収集し,検出された欠陥の傾向や欠陥混入に至った背景などを分析して,以降のレビューにフィードバックする役割を担う.知見分析表は,影響度と緊急度という2つの指標を軸とした表で,レビュー時に検出された欠陥を,ハーベスタがその表にプロットし,欠陥の検出傾向を捉えるために利用する.ハーベスタは,プロットした結果から傾向や混入原因を考察することで,以降のレビュー観点を導きだす.考察の結果として,検出される可能性があるにも関わらず未検出の欠陥種類があれば,その観点の追加も検討する.
実験では,ハーベスタを配置して知見分析表を用いて欠陥の分析を行い,その結果を次回のレビュー担当者にフィードバックすることで,レビューの質が向上し重大欠陥の検出効率が向上することが確認できた.
ダウンロード数: 240回
SQuBOK分類 :
年度 : 2014年   分科会 : 2013年度第3分科会
紹介文 :
IBR法(問診に基づくレビュー方法)は成果物作成者への問診から得た推論からレビューポイントを導出する。成果物作成時の個人・プロジェクトの問題を認知し、短時間で「合理的なレビューポイント」を導出することが出来る。
システム開発において品質を検証する技法であるレビューは、効果的に重大欠陥を検出する重要な手段である。しかしレビューが、成果物の説明会、若手の指導や作成者の吊し上げを行う場など、個人・プロジェクトの前提・課題の共有および対策の検討をする会議と化している事が散見される。これは開発期間短縮等により情報共有や対策検討の時間が確保できない事が原因だと考えられる。
そこで我々は「問診」を通じて成果物の作成状況から個人やプロジェクトが抱えている課題を的確に推論し、レビューポイントを導出するIBR法を考案した。
問診は、成果物作成者に個人やプロジェクトの背景にある問題を推測する質問をする。医療の診断においては誤診を防ぐ工夫がされており、これをソフトウェアレビューに則した改変を行った。これを用いる事で問診の推論の精度を高める。
実験の結果この方法は、重大欠陥の効率的な検出に有効であり、理解しやすく、習得性が高い方法である事がわかった。
ダウンロード数: 227回
SQuBOK分類 :
年度 : 2016年   分科会 : 2017年度第7 分科会
紹介文 :
ソフトウェア開発の現場では、「障害票」の情報を共有して不具合の再発予防対策を立案する際に、対策が効かず同種の欠陥が混入されて、不具合を再発させてしまうことがある。
多くの欠陥は、混入要因として「個人に依存した要因」と「集団に起因した要因」に分類を行うことができる。しかしながら、不具合発生の瞬間を記載した「障害票」情報を基に分析を行うため、「障害票」に記載されない背景に潜む「集団に起因した要因」を把握することができず、「個人に依存した要因」に着目した再発予防対策を立案するため、対策として不十分であり、同種の不具合を再発させていると、我々は考えた。
本研究では、欠陥混入の背景となる「プロジェクトの体制や環境である周囲の状況」を「環境要因」と定義し、欠陥情報に「環境要因」の情報を付加して蓄積、情報共有することを提案して、その有効性を確認した。
この取り組みにより、欠陥が混入するメカニズムを理解することを促し、視点を拡げた有効な再発予防対策を立案できることが期待できる。組織として「欠陥情報」を価値あるものとするために必要なアプローチを提唱する。
ダウンロード数: 182回
SQuBOK分類 :
年度 : 2015年   分科会 : 2014年度第7分科会
紹介文 :
企業のソフトウェア開発現場では、ある一定の品質管理基準を設けて達成すべき品質目標に向けて改善を行うことが一般的である。
しかしながら、基準達成を阻害するソフトウェア欠陥に対しては、何が欠陥であるか欠陥でないかの基準や回避方法が明確に示されないことも多く、品質の確保や改善を難しくしている現実がある。

本研究では、欠陥の定義を明確化するための特性として「基本特性」、また欠陥が混入してから獲得した性質を「混入特性」として整理した「欠陥特性」を提案する。
こうした欠陥が本来持つ性質を正確に定義し、それを踏まえた上での改善活動は、概念だけで語られるような議論を抑制し、現場の実態にあった適切な活動につながることが期待できる。

欠陥特性の有効性検証として、欠陥に対する認識共有の改善と、特性を利用した改善施策の評価を行った結果、提案する欠陥特性の有効性を確認した。本発表では、抽象的な概念である欠陥特性に対してなるべく具体的な事例と、従来の欠陥分類法とのアプローチの違いについて説明する。
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