「環境要因」を付加した欠陥情報共有の提案
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年度 : 2016年   分科会 : 2017年度第7 分科会
紹介文 :
ソフトウェア開発の現場では、「障害票」の情報を共有して不具合の再発予防対策を立案する際に、対策が効かず同種の欠陥が混入されて、不具合を再発させてしまうことがある。
多くの欠陥は、混入要因として「個人に依存した要因」と「集団に起因した要因」に分類を行うことができる。しかしながら、不具合発生の瞬間を記載した「障害票」情報を基に分析を行うため、「障害票」に記載されない背景に潜む「集団に起因した要因」を把握することができず、「個人に依存した要因」に着目した再発予防対策を立案するため、対策として不十分であり、同種の不具合を再発させていると、我々は考えた。
本研究では、欠陥混入の背景となる「プロジェクトの体制や環境である周囲の状況」を「環境要因」と定義し、欠陥情報に「環境要因」の情報を付加して蓄積、情報共有することを提案して、その有効性を確認した。
この取り組みにより、欠陥が混入するメカニズムを理解することを促し、視点を拡げた有効な再発予防対策を立案できることが期待できる。組織として「欠陥情報」を価値あるものとするために必要なアプローチを提唱する。
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