基調講演・特別講演

基調講演

これからの信頼性・保全性・安全性

鈴木 和幸 氏
電気通信大学名誉教授・特任教授
信頼性・保全性・安全性シンポジウム組織委員会 委員長

ききどころ


鈴木 和幸 氏 本シンポジウムはCOVID-19パンデミック下、50周年を迎えた。この変化の激しい社会、そして経済の問題をいち早く洞察し、持続可能な社会へ即応する技術の課題解決に向け、我々は産官学そして顧客・社会が協働・連携し、果敢な挑戦を行う必要が ある。このときQCDのバランスに加え、信頼性・安全性の作り込みが必須となる。本講演では50年に亘る信頼性と品質保証の歴史を振り返り、信頼性・保全性・安全性確保への考え方とこれからの信頼性・保全性・安全性を論じる。

主な項目:

(1) COVID-19感染阻止と信頼性・保全性・安全性
(2) 信頼・安全への理念、規範、設計思想と新システム・新製品開発
(3) 品質保証と信頼性・保全性・安全性
(4) データ駆動型社会と信頼性・保全性・安全性
(5) これからの信頼性・保全性・安全性へ向けて
特別講演

ANAの安全マネジメント

~不安全事象を未然に防ぐ仕組みづくりと組織づくり~

黒木 英昭 氏
全日本空輸株式会社 取締役 執行役員
(オペレーション部門副統括・整備担当)

ききどころ


黒木 英昭 氏  民間航空の歴史は、航空事故の撲滅、高い信頼性の確保への挑戦の歴史でもある。1機の構成部品が300万点ともいわれる大型旅客機の信頼性・保全性の向上に関する航空技術の革新と、ヒューマン・ファクターズからのアプローチという、ハード・ソフト両面の安全性向上の取り組みを通じて、航空機の安全性は大きく向上している。
 一方で、航空機の高度化・複雑化・自動化、航空交通量の著しい伸び、地球的規模の気象環境の変化など、航空輸送を取り巻く環境の変化は、近年の航空事故の原因に見られるように、新たなリスクへの対応を必要としている。
 新型航空機への新たなアーキテクチャーや新技術・新材料の導入リスク、また、高度自動化によるヒューマン・マシン・インターフェイスの課題、あるいは、安全性・信頼性の向上に伴って事故や不安全事象が減少し学習機会も減少しているといった環境変化を踏まえ、未然防止をベースとした安全マネジメント体制にも進化が求められている。
 ANAが、事業基盤であるとともに差別化の源泉でもある「安全・安心」の顧客経験価値を維持・向上させるために、どのような安全リスクを想定し、どのような安全マネジメントの仕組みづくりとそれを実現する組織づくりを行なっているのか、航空機の信頼性・保全性の視点、および安全マネジメント・プロセスや安全文化などの視点から事例を紹介する。