企業価値向上経営懇話会(旧:品質経営懇話会)

企業価値向上経営懇話会(旧:品質経営懇話会)

企業価値向上経営懇話会(旧:品質経営懇話会について

2. 品質立国日本の現状

失われつつ有る日本の品質優位性

日本は品質管理により1980~90年代には、品質・コスト競争力において米国を抜き、"Japan as Number One"と言われるまでに製造業におけるトップの地位を確立していました。しかし、自動車のリコール発生件数や家電製品などの事故発生件数はここ数年増加傾向にあり、その確固たるものと思っていた地位が揺らぎ始めています。下記のグラフに示す不具合の多くが、技術の高度化やソフトウェア領域の複雑化、更には品質に対する社会的要求レベルの高度化に品質管理レベルが追従出来ていない事が原因しています。つまり、お客様や社会的要請の変化に対する情報収集解析や新技術領域のプロセス管理能力に問題が有るのです。

自動車リコール届出件数及び対象台数(平成)[国産車]

平成16年(2004年)には過去最高のリコール件数・リコール対象台数を更新しました。それ以降リコール件数は、平成16年(2004年)以前の平均100件前後から、平均250件弱に増加しました。

製品事故件数の年度別推移

約3,000件の品質事故が発生した平成18年(2006年)の一年後、平成19年(2007年)には身のまわり品が1,261件で全体で約20%を占め、製品事故総件数は約6,000件に上りました。それ以降、平成20年(2008年)から平均4,000件の製品事故が1年間に発生しており、自動車のリコール件数と同じような推移で動いていることがわかります。