2 件の資料が見つかりました。
ダウンロード数: 1072回
SQuBOK分類 :
紹介文 :
Internet of Things(IoT)や人工知能(AI)など、社会にイノベーションを起こす技術の急速な進展に伴い、これらを具現化するソフトウェアの重要性がますます高まっている。特にその品質は、社会基盤やビジネスに大きな影響を与えており、ソフトウェア製品・サービスそのものに対する要求はもちろん、利用時の視点での要求、そして、市場競争力強化への要求など、多面的に捉えられてきている。本稿では、「多面化するソフトウェア品質要求をどのように実現できるか」をテーマに、『ソフトウェア品質要求』を『品質特性』に読み替えることに着眼し、品質確保するアプローチを考案・検証した。本品質確保のアプローチは、『品質特性』を実現するために採用する『品質技術』の選択手法、そして、『品質特性』の達成度を評価できる『メトリクス』の活用手法から構成した。品質特性とその達成度を評価するメトリクスは、国際規格ISO/IEC 25000シリーズ(SQuaRE)をベースに、品質技術は、網羅・体系化が必要となるため、「ソフトウェア品質知識体系ガイド(SQuBOKガイド)」をベースとして研究を行った。最後に「IPA 2015年度ソフトウェア工学分野の先導的研究支援事業(RISE)」(早稲田大学)が調査結果として報告した「異なる品質間の関係を総合的に実証した世界初のベンチマーク(WSQB2017)」との検証も行い、ひとつの実践結果を示すとともに、今後広く展開するための深掘りの観点と考察を発表する。
Internet of Things(IoT)や人工知能(AI)など、社会にイノベーションを起こす技術の急速な進展に伴い、これらを具現化するソフトウェアの重要性がますます高まっている。特にその品質は、社会基盤やビジネスに大きな影響を与えており、ソフトウェア製品・サービスそのものに対する要求はもちろん、利用時の視点での要求、そして、市場競争力強化への要求など、多面的に捉えられてきている。本稿では、「多面化するソフトウェア品質要求をどのように実現できるか」をテーマに、『ソフトウェア品質要求』を『品質特性』に読み替えることに着眼し、品質確保するアプローチを考案・検証した。本品質確保のアプローチは、『品質特性』を実現するために採用する『品質技術』の選択手法、そして、『品質特性』の達成度を評価できる『メトリクス』の活用手法から構成した。品質特性とその達成度を評価するメトリクスは、国際規格ISO/IEC 25000シリーズ(SQuaRE)をベースに、品質技術は、網羅・体系化が必要となるため、「ソフトウェア品質知識体系ガイド(SQuBOKガイド)」をベースとして研究を行った。最後に「IPA 2015年度ソフトウェア工学分野の先導的研究支援事業(RISE)」(早稲田大学)が調査結果として報告した「異なる品質間の関係を総合的に実証した世界初のベンチマーク(WSQB2017)」との検証も行い、ひとつの実践結果を示すとともに、今後広く展開するための深掘りの観点と考察を発表する。
ダウンロード数: 865回
SQuBOK分類 :
紹介文 :
近年のソフトウェア開発では流用開発やOSSの活用等、開発者は他者が開発した機能を開発対象に組み込むことが一般化してきている。この開発方法は開発工数の大幅な削減が期待できる。その一方で、他者が開発した機能を取り込むことで、開発対象のソースコードがブラックボックス化・複雑化し、ソースコードの品質劣化による障害の誘発や、障害調査・修正に多くの時間を要する等の問題が発生している。開発者に開発対象のソースコードの品質情報を提供すれば、問題の早期発見や修正時間の短縮化につながると考え、ソースコードの品質状況をメトリクスにより自動測定し、定量的に把握する仕組みの確立、および開発現場への展開を行ってきた。しかし、開発現場からは「メトリクスを見ても対応方法が判らない」等の声があがっており、定量的なメトリクス情報に基づいてソースコードの品質を改善するプロセスが現場に根付かない問題があった。
そこで本稿ではソースコードの品質劣化を表すメトリクスと、その後のソースコードの修正回数や修正日数(品質リスクと呼ぶ)との関係を分析し、これらの間に関連があることを示す。これにより開発者にメトリクスを活用したソースコード品質改善の早期対応への動機づけを行う。あわせて品質リスクへの具体的な対応案を開発現場に提示し、品質劣化を防止することで、追加コストの発生および納期遅延を未然防止することを狙いとする。
近年のソフトウェア開発では流用開発やOSSの活用等、開発者は他者が開発した機能を開発対象に組み込むことが一般化してきている。この開発方法は開発工数の大幅な削減が期待できる。その一方で、他者が開発した機能を取り込むことで、開発対象のソースコードがブラックボックス化・複雑化し、ソースコードの品質劣化による障害の誘発や、障害調査・修正に多くの時間を要する等の問題が発生している。開発者に開発対象のソースコードの品質情報を提供すれば、問題の早期発見や修正時間の短縮化につながると考え、ソースコードの品質状況をメトリクスにより自動測定し、定量的に把握する仕組みの確立、および開発現場への展開を行ってきた。しかし、開発現場からは「メトリクスを見ても対応方法が判らない」等の声があがっており、定量的なメトリクス情報に基づいてソースコードの品質を改善するプロセスが現場に根付かない問題があった。
そこで本稿ではソースコードの品質劣化を表すメトリクスと、その後のソースコードの修正回数や修正日数(品質リスクと呼ぶ)との関係を分析し、これらの間に関連があることを示す。これにより開発者にメトリクスを活用したソースコード品質改善の早期対応への動機づけを行う。あわせて品質リスクへの具体的な対応案を開発現場に提示し、品質劣化を防止することで、追加コストの発生および納期遅延を未然防止することを狙いとする。