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近年のソフトウェア開発では流用開発やOSSの活用等、開発者は他者が開発した機能を開発対象に組み込むことが一般化してきている。この開発方法は開発工数の大幅な削減が期待できる。その一方で、他者が開発した機能を取り込むことで、開発対象のソースコードがブラックボックス化・複雑化し、ソースコードの品質劣化による障害の誘発や、障害調査・修正に多くの時間を要する等の問題が発生している。開発者に開発対象のソースコードの品質情報を提供すれば、問題の早期発見や修正時間の短縮化につながると考え、ソースコードの品質状況をメトリクスにより自動測定し、定量的に把握する仕組みの確立、および開発現場への展開を行ってきた。しかし、開発現場からは「メトリクスを見ても対応方法が判らない」等の声があがっており、定量的なメトリクス情報に基づいてソースコードの品質を改善するプロセスが現場に根付かない問題があった。
そこで本稿ではソースコードの品質劣化を表すメトリクスと、その後のソースコードの修正回数や修正日数(品質リスクと呼ぶ)との関係を分析し、これらの間に関連があることを示す。これにより開発者にメトリクスを活用したソースコード品質改善の早期対応への動機づけを行う。あわせて品質リスクへの具体的な対応案を開発現場に提示し、品質劣化を防止することで、追加コストの発生および納期遅延を未然防止することを狙いとする。
近年のソフトウェア開発では流用開発やOSSの活用等、開発者は他者が開発した機能を開発対象に組み込むことが一般化してきている。この開発方法は開発工数の大幅な削減が期待できる。その一方で、他者が開発した機能を取り込むことで、開発対象のソースコードがブラックボックス化・複雑化し、ソースコードの品質劣化による障害の誘発や、障害調査・修正に多くの時間を要する等の問題が発生している。開発者に開発対象のソースコードの品質情報を提供すれば、問題の早期発見や修正時間の短縮化につながると考え、ソースコードの品質状況をメトリクスにより自動測定し、定量的に把握する仕組みの確立、および開発現場への展開を行ってきた。しかし、開発現場からは「メトリクスを見ても対応方法が判らない」等の声があがっており、定量的なメトリクス情報に基づいてソースコードの品質を改善するプロセスが現場に根付かない問題があった。
そこで本稿ではソースコードの品質劣化を表すメトリクスと、その後のソースコードの修正回数や修正日数(品質リスクと呼ぶ)との関係を分析し、これらの間に関連があることを示す。これにより開発者にメトリクスを活用したソースコード品質改善の早期対応への動機づけを行う。あわせて品質リスクへの具体的な対応案を開発現場に提示し、品質劣化を防止することで、追加コストの発生および納期遅延を未然防止することを狙いとする。