品質経営懇話会

開催実績

開催実績

第4回会合

~経営トップが新たなTQM(品質経営)の姿を模索し,継続した議論を重ねています~

1.第4回目の開催

本会は、昨年10月に創設以来、第4回目の会合が2018年5月31日(木)、大磯プリンスホテルにて開催されました。今回は、品質経営の一大イベント「品質管理シンポジウム」の開催と合わせた実施となります。

今回から、各社の役員人事等により、以下の方々が新たなにメンバーとして参画いただけることになりました。
  • 曽谷 保博氏(JFEスチール株式会社 代表取締役副社長)
  • 山中 康司氏(株式会社デンソー 代表取締役副社長)
  • 小川 立夫氏(パナソニック株式会社 執行役員)
  • 佐藤 義和氏(富士ゼロックス株式会社 執行役員)
  • 出口 雄吉氏(東レ株式会社 専務取締役)
※メンバー一覧はこちら

2.経営トップが実践しなければならないTQM の姿を議論する場「品質経営懇話会」

品質経営懇話会は,日科技連が品質経営,品質管理の普及団体として“品質危機”に直面しているとも言える日本の現状を打破するために設置したもので,本会は品質担当役員(CQO:Chief Quality Officer)が経営に主体的に参画して“経営トップが経営と品質に関する議論をする場”として,継続して会合を重ねています。

3.新たなTQM の方向性「顧客価値創造」を議論

これまでの本会の議論の中で見出された方向性に「顧客価値創造」があります。これは,坂根委員長が言う「ビジネスモデルで先行して,現場力勝負に持ち込めば,日本企業は絶対に負けない」という具体的な方法論と言い換えることができます。

今回は,コニカミノルタ 内田雅文常務執行役,デンソー 山中康司副社長から,それぞれ自社での「顧客価値創造」の観点を踏まえた品質経営の推進事例,経営トップが品質活動にどのように取り組んでいるかを紹介していただき,メンバーと活発な意見交換を行いました。

2社の事例紹介の後、佐々木副委員長(日本科学技術連盟 理事長)から「顧客価値創造」に関して、以下のポイントが示され、これを受けて議論に入りました。
  1. ① これからは、顧客価値創造に対してどう対応していくべきか、という点がポイントとなる。
  2. ② 品質経営を顧客価値創造に置き換えたとき、どう行動が変化するのか。
  3. ③ 確実に顧客価値をとらえても、経営が順調に進むとは限らない。顧客価値を間違えて捉えてしまったときにどう是正していくか。
  4. ④ 顧客価値は、企業が企業行動を通じて、社会課題の解決に寄与することで創出することもあり、社会とのかかわりを強く意識するべき。

4.様々な意見と今後の議論の方向性

メンバーから様々な意見交換を行い、改めて組織能力強化・向上のための「TQM(品質経営)」の重要性と、それにプラスした「顧客価値創造」の必要性が議論されました。

坂根委員長(コマツ相談役、)からは、「ビジネスモデルで先行して現場力勝負に持ち込むことが重要。現場力はこの国で一番強いところである。IoTはマネできてもお客様の現場力を向上していくということはマネできないはず」と日本の強みを活かした競争優位へのコメントが出されました。
大久保委員(積水化学工業 相談役)からも、「イノベーションの創出が不可欠の中、品質経営をどう組み合わせていくのか。トップが関心をもたないと両立は出来ない。」と同意の発言がありました。

わが国が世界と戦い,産業競争力を高めていくためには,「品質」は欠かせない重要な要素であり,その旗振り役は経営トップです。しかしながら,「品質」の定義を狭義の品質ではなく,「顧客価値創造に関わる仕事全体の質向上」に拡大させていく必要があります。そうしない限り,「技術力はあるが,ビジネスで負ける」という状況から脱することは難しいかもしれません。




今後,本会の設立趣旨である「経営トップの品質経営の意識向上」「品質担当役員の役割,重要性の認識と育成」を実現すべく,各社の顧客価値創造活動の事例を紹介いただき,顧客価値創造の考え方,TQM(品質経営)と顧客価値創造について議論を深化していきたいと考えています。
また、品質経営(TQM)を顧客価値創造として考えるときに、そのときの顧客価値をどう考えていくのか。本会としての、顧客価値の考え方の確立を進めていきます。


次回(第5回)会合は11月29日に開催予定です。今後もクオリティクラブや専用Webサイトにて議論の内容など随時発信していきます。
(報告・まとめ:品質経営研修センター 安隨 正巳)