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JUSE-エグゼクティブセミナー

「JUSE-エグゼクティブセミナー」 OB訪問インタビュー 

東久株式会社

●代表者:取締役社長 國遠 正章 ●設立:1941年10月
●売上高:218億円(2018年度実績) ●従業員数:398名 ●関連会社:㈱豊田自動織機 ●事業内容:カーエアコン用コンプレッサ部品の製造・販売/鋳造プラントの設計・製造・販売/専用機の設計・製造・販売
https://www.tokyu-jp.com/index.html

東久株式会社 取締役社長
國遠 正章氏に聞く

第2期(2020年度)JUSE-エグゼクティブセミナー 参加

「事業構想基本フレーム」と「TQM推進計画」の両輪を検討することで、これまでは抽出できなかった新たな気づきを得られました。
それを「BM会議」と名付け、社内で顧客価値創造活動を展開中です!

聞き手

:國遠社長が修了された第2期エグゼクティブセミナー(2020年7月~2021年2月)から約9か月が経過しました。まずは、エグゼクティブセミナーに参加されたきかっけを教えてください。

國遠

:当時(2020年4月セミナー開講)は社長に就任して間もなく、会社の事業のすべてを把握しているわけではありませんでしたが、セミナーの趣旨である「顧客価値創造と組織能力の獲得・向上」に共感し、会社の将来を見据え「良い会社にしたい」という思いから受講を判断いたしました。まずは、より良い会社にするためのステップアップとなるきっかけが必要である、と考えていたタイミングでもありました。

聞き手

:会社の状況を考え、受講を1年遅らせようか…、という話を伺った記憶がありますが、かなり受講のタイミングには迷われたのでしょうか。

國遠

:会社が繁忙であった時期でもあり、目を向けるべきことが数多くありましたので、このタイミングでの受講は尚早なのではないか、と思う事もありました。しかし、忙しい時期は常にあるのが当たり前であると考え、いまが成長のチャンスと捉え受講に踏み切りました。

聞き手

:1年早く受講して良かったですか?

國遠

:とても良かったと考えます。当たり前のことですが、遅らせれば遅らせるほど活動を始めるのも遅くなります。思い立った時がチャンスだと改めて実感いたしました。「良い会社にする」が目的でしたので早く取り組めたのは良いことでした。

聞き手

:受講してみて、セミナーはいかがでしたか?

國遠

:まずは一言で申し上げますと、セミナーに参加している最中はとても大変な日々でありました(笑)

聞き手

:どのあたりが一番苦労されたところでしょうか。

國遠

:苦労はいろいろありましたが、まずは顧客価値創造の価値観や考え方について学び、講義についていくことが大変でした。また、毎月セミナーで学んだことを、自社に置き換え実践する課題(自社研究)が出るのですが、この課題をこなすのにも相当の時間を要しました。また、コロナ渦でもあり、オンラインでの受講を余儀なくされたことも、他社のメンバーの方々と円滑なコミュニケーションを図る上では、苦労のひとつでもありました。

聞き手

:確かに、オンラインでの議論は、良さもあれば、難しい部分もありますね。

國遠

:その通りです。当時は、東京に出張することが難しい状況でした。そのような中でも、オンラインで参加出来たことは良かったのですが、やはりコミュニケーションが難しいと感じる場面が多くありました。発言のタイミングも難しかったです。初回だけでもメンバーの皆さんとお会いできていれば、また違ったのかとも思いましたが、こればかりは仕方なかったですね。

聞き手

:逆にセミナーの中で、一番よかった点や気づきを挙げるとすればどんなところでしたでしょうか。

國遠

:セミナーで最も良かったと感じたことは、「事業構想基本フレーム」と「TQM推進計画」の両方を検討することにより、これまでは抽出できなかった新たな気付きを得られたことです。「顧客の何を実現するか?」という顧客志向の考え方と、「どうやって儲けるか?」「そのために組織をどうしていくか?」という自社での実践に向けた落とし込みをする中で、「お客様と“一緒に”新しい価値を創造していく」という考え方がとても腹落ちいたしました。価値を“共創する”という考え方は、非常に新鮮でした。

事業構想基本フレームとTQM推進計画

聞き手

:“共創”という概念を意識しながら、事業構想のステップを体験されたわけですね。

國遠

:その通りです。セミナーでは、最初に自分たちの取り組むテーマを決めますが、実際には“テーマ自体の良し・悪し”というよりは、そのプロセスが大事であると痛感しました。
ワークシートを作成していく中で、とても多くの気付きがありました。

聞き手

:先ほど、社長就任間もなく、全体を掌握しきれていなかったというお話でしたが、自社の強み・弱みみたいなものは把握されていたのでしょうか?

國遠

:もちろん、感覚的なものも含め、ある程度は把握できていました。しかしながら体系的に把握できていた、とは言い切れない状態でした。

聞き手

:見える化が出来ていなかったと。

國遠

:その通りです。しかし、セミナーの中で実施したワークシートが、会社の強みと弱みを見える化することに、とても役に立ちました。
具体的には、『イシュー・組織能力・TQM活動要素との関係確認事項シート』を指します。
これで、わが社はどこに注力すべきか、という事がわかりましたし、その方向性を社員と共有できたことも大きな収穫です。皆とのベクトル合わせが出来たため、仕事のスピードも着実に向上しました。また、方針に落とす(棚卸する)ことによって、仕事の質自体にも効果をもたらしたと思っています。

イシュー・組織能力・TQM活動要素との関係確認事項シート

聞き手

:すでに、方針にも組み込み実践されているのですね。

國遠

:そうです。しかし、方針に組み込むとしても、社員が腹落ちしていないとうまくいきません。トップダウンだけではダメであり、『イシュー・組織能力・TQM活動要素との関係確認事項シート』によって納得感が得られたと思っています。大げさに聞こえるかもしれませんが、“会社の基盤づくり”に役立ったと感じています。

聞き手

:本セミナーは長期なだけに、参加して「参考になった」だけでは不充分であることは言うまでもないと思いますが、貴社ではセミナーで習得した内容を顧客価値創造活動として実践中とお聞きしました。

國遠

:はい。その通りです。 最初は、エグゼクティブセミナーで習得した内容を社員に説明し、意見を聞きました。
セミナーの内容は、私と、一緒に受講した部長の駒田とで作成しましたので、社内で実践・展開するにあたり、皆にも見てもらうことが必要と感じたのです。
そして、一定の納得感を得た後、現在は月に2回「BM会議」と称して、具現化に向けた検討を始めました。

聞き手

:「BM会議」は、どのようなメンバー構成なのでしょうか?

國遠

:産業機械部門からは課長以上と、本社からは役員および経営企画部門長を含め、10名程のメンバーで構成しています。産業機械部門は当社にとって、将来の成長、事業拡大のキーとなる部門です。「事業構想基本フレーム」については既に業務に活かしていて、今は、「TQM推進計画」を中心に検討を進めています。

聞き手

:BM会議は、当初から順風満帆に進められていったのでしょうか?

國遠

:いいえ、決して順調なスタートではありませんでした。
正直なところ、当初はメンバーの腰が重かったと感じていました。やはり、忙しい自分の業務にプラスしてやらなくてはならない、というネガティブな意識があったことは否定できません。実際、業務は忙しい時期ではありましたし、その気持ちも理解できます。
しかしながら、だからこそ、この「BM会議」でやっていることを、いかに実際の業務や方針に紐づけていくかが大事だと思って進めていました。それが、必ず会社の将来に生きてくると思っています。

聞き手

:ネガティブな意識を持っていた方々には、どのように納得してもらったのでしょうか?

國遠

:やはり、繰り返しになりますが、『イシュー・組織能力・TQM活動要素との関係確認事項シート』の存在が大きかったと感じています。このシートを皆で共有することで、土台の部分の認識合わせが出来た気がします。当たり前のことですが、「出来てない」部分を共有し、活動に対して納得してもらうことが重要なのです。

聞き手

:なるほど。やはりキーワードは「共感」なのですね。では、BM会議を進める上で、何か工夫している点などはありますか?

國遠

:会議を引っ張っていく人が絶対的に必要です。
また、決めた会議を中止・延期にすることは、絶対にないようにしています。例えば、資料が準備出来ていなかったとしても、BM会議は必ず実施します。そうしないと、どんどん楽な方に流れてしまい、活動自体が、いわゆる“なあなあ”になってしまうことを危惧しているのです。

聞き手

:「事業構想基本フレーム」の方は、既に進めてるとのことでしたが、今どのようなところでしょうか?

國遠

:現在は、「リードユーザーの選定」のステップです。これから、その顧客と一緒にどうやって成長していくか、共創していくかを考えていくフェーズに移ります。

聞き手

:まさにこれから、という感じですね。

國遠

:そうです。このやり方で進めてみて、結果がどうなるかが非常に楽しみです。
ベースは、先ほどから話題にしている『イシュー・組織能力・TQM活動要素との関係確認事項シート』です。これを今後どれだけ充実させていくか、にかかっています。
また、このエグゼクティブセミナーで学んだ考え方を、お客様にも理解してもらえたら良いと思っています。

聞き手

:お客様との“共創”ですものね。今後が楽しみです。
とは言うものの、社内展開の際、この全く新しい考え方についての反発はなっかたですか?

國遠

:多少はありました。しかし、凝り固まったところにこそ、起爆剤が必要であると思います。また、何においてもそうなのかもしれませんが、実は「何を言うか」も大切ですが、「誰が言うか?」がとても重要な部分があります。エグゼクティブセミナーの講師陣に言われると、説得力が全く違いますよね(笑)

聞き手

:國遠社長が受講された第2期には10名の受講者が参加されていましたが、参加者同士の横のつながり、情報交流という意味ではいかがでしたでしょうか。

國遠

:異業種の方との交流によって、色々な視点や考え方が湧き出てきました。
これまで全く意識して考えていなかった事や考え方などについて、「そんなの無理だよ」と頭ごなしに否定するのではなく、まず受け入れて理解しようとすることが、新たな気づきにつながり、そこから学びが得られると感じました。

聞き手

:最後にお聞きします。これからエグゼクティブセミナーに参加しようと思っている方へ、一言お願いします。

國遠

:このセミナーは、実際に受けてみないと分からないことが本当に多くあります。
セミナーを通じて、事業構想やTQM推進計画の検討プロセスの中で、事業の強み・弱みが明確になり、自社での事業構想案を立てるための、方針への展開や、活動の基盤に役立ちます。
ただ、これはパンフレットを見たり、話を聞くだけでお伝えすることはとても難しいと思います。実際にセミナーに参加し、自らこのプロセスを学び検討することで、初めて分かることが多くあります。ぜひ、受講されることをお勧めします。

聞き手

:どういった方が受講すると良いと思われますか?

國遠

:危機感を持っている人はもちろん、順風満帆だと思っている方でも、受講する価値は十分にあると思います。特にこの変化の激しい時代、たとえ今は順調でも、いつまでも同じ考え方でいられるかは分かりません。このエグゼクティブセミナーでは、新しい考え方はもちろん、多くの大事なことに気づくことが出来ます。少なくとも私はそうでした。

聞き手

:参加費の高さを感じる方も多いと思います。

國遠

:エグゼクティブセミナーを受講し、改めて、TQMの全ての要素が必要だという事が理解できました。また、自社がやっている活動の、どこが良くて、どこを改善しなくてはいけないのかも良くわかりました。
確かに参加費は安くないので、なかなか一歩を踏み出せない会社もあるのは仕方ないと思いますが、長い目で見れば必要な投資とも言えます。コストパフォーマンスは決して悪くないと思いますよ。

聞き手

:本日は、お忙しいところ貴重な話をお聞かせいただきありがとうございました。
今後のご活躍と貴社の益々の発展をお祈りいたします。
(聞き手:日本科学技術連盟 品質経営創造センター 部長 安隨 正巳 
原稿まとめ:品質経営創造センター 菅田 未優)