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JUSE-エグゼクティブセミナー

「JUSE-エグゼクティブセミナー」 OB訪問インタビュー 

株式会社オティックス 代表取締役社長
小田井 勇樹氏に聞く

第1期(2019年度) JUSE-エグゼクティブセミナー 参加

講義や自社研究はもちろんですが、
他業種の経営幹部の方々との「品質」という共通課題を通じた
人脈形成の場としても大変有意義でした!

株式会社オティックス

●代表者:代表取締役社長 小田井勇樹 ●創業:1918年(大正7年)6月 ●設立:1949年(昭和24年)12月 ●売上高:586億円(2020年度実績) ●資本金:303百万円 ●従業員数:1,323名(2021年1月末実績) ●事業内容:自動車部品製造/自動車開発試作部品製造
https://www.otics.co.jp/

聞き手

:昨年は、エグゼクティブセミナーに参加いただき、ありがとうございました。
7か月という長期セミナー修了後、半年以上が経っていますが、改めてセミナー内容を振り返っていかがでしたでしょうか。

小田井

:我々のようなB2B企業にとってはなかなか、セミナー内容は難しい面もありましたが、私共が所属する自動車業界以外の他業種のトップ・役員の方々とのネットワーク構築ができ、人脈形成の面で大変良かったです。

聞き手

:率直なご感想ありがとうございます。難しい面とはどのあたりだったでしょうか。

小田井

:当社はB2Bの企業のため、お客様への最終製品として価値提供をこれまではあまり意識してきませんでした。どちらかというと、本セミナーで回避すべきと教わった「単品勝負・スペック勝負」で戦ってきた部分があり、発想の転換に時間がかかった点でしょうか。

聞き手

:足元の生産が繁忙である中では、そうならざる部分もあるのだと思います。
セミナーでは「顧客Doニーズ」、「サービス・ドミナント・ロジック(SDL)」など「単品勝負」ではなく、コトづくりと言いましょうか、顧客への価値提供のための様々な考え方が示されたと思います。

小田井

:はい。経営トップとして会社の将来を考えた時、このような考え方を踏まえ、もう少し大きな視点で捉え、今後事業領域の拡充を目指さなくてはいけないことを気づかされました。

聞き手

:セミナー最終日の「成果発表会」で本セミナー学長、副学長、指導講師、参加者の前で、“エグゼクティブスピーチ”として、自社の社員が目の前にいるつもりで会社の将来計画とトップとしての決意表明を述べる場がありましたが、小田井社長は「次の100年を作る」として「色々なトライと変革を行う」と仰っていました。

小田井

:100年と言ったのは、特に根拠はありません(笑)。
社長として、会社の将来を考えた時、長期的の視点での思考が必要だと思い、100年と言いました。

聞き手

:スピーチにあった「色々な変革とトライ」についてはいかがでしょうか。

小田井

:現在は、新製品開発よりも、事業を取り巻く状況に変化が生じたため、内製(ダイキャストの型内製化、刃物の内製化など)の強化に取組んでいるところです。
今後は、タイミングをみて自動車業界以外への事業展開も考えていきたいと思っています。現在のお客様の満足させることは同然ですが、業務の幅を拡げ、新しい価値の提案ができるように進めていきたいです。

聞き手

:エグゼクティブセミナーで学んだ内容が、今活かせている点はありますか?

小田井

:自社研究で取組んだ、「工場の環境課題」に関しては、すでに社内プロジェクトで検討していた部分をさらに具現化していくという部分もあったので、有機的に結び付けました。
また、新製品・サービスの考え方などは、「顧客Doニーズを起点に考える」など参考になる部分が多く、実践に結び付けているところです。

聞き手

:改めてお聞きしたいのですが、本セミナーで最も参考になった考え方あるいは手法をあえて一つ挙げるとすれば、何でしょうか?

小田井

:花火マップ作成を通じた「社会・顧客の未来課題」の考え方ですね。
これまで当社は、有難いことにある意味お客様に大切にされてきた部分があります。改めてお客様目線での「社会・顧客の未来課題」を見つめることで、多くの気づきが得られたような気がしています。

聞き手

:今後、本セミナーへの参加を検討される方へのメッセージを是非お願いします。

エグゼクティブセミナー最終発表
「エグゼクティブスピーチ」
を行う小田井社長
(2020年2月)

小田井

:他業種の経営幹部の方々と長期間に渡り議論を進めていくので、様々な考え方や発想、モノの見方・考え方な大変参考になり、かつ刺激的でした。
B2Cの企業は「顧客価値創造」となじみやすいかもしれません。一方当社のようなB2B企業では一見難しい面があると考えていますが、まず考えるべきは、自社の手掛ける現在の業務を、顧客プロセスに併せてどうやってお役立ちできるのか?そのうえで、これまでは製品スペック、機能向上だけで勝負してきたところをビジネスの拡げ方や、更には顧客を見直す、といった部分で良いきっかけとなると思います。
ただ、繰り返しですが、一番は品質という共通課題を通じた人脈形成の場として大変有意義だったことですね。

聞き手

:本日は、お忙しいところ貴重な話をお聞かせいただきありがとうございました。今後のご活躍と貴社の益々の発展をお祈りいたします。
(聞き手:日本科学技術連盟 品質経営推進センター 部長 安隨 正巳
 原稿まとめ:品質経営グループ 課長代理 糸柳 寿人)