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アジャイル開発におけるリスク判断プロセスの適正化 ~認知バイアスへの対抗策としての可視化と持ち回り制の検証~

ソフトウェア品質管理研究会 研究コース4(2025年)

アジャイル開発の現場では,迅速な顧客への価値提供と短いフィードバックループを実現するためにリリースの「速度」が優先され,「軽微な変更」に潜むリスクが見過ごされる品質事故が散見される.本研究では,その根本原因を個人の技術力不足ではなく,正常性バイアスや同調圧力などの「認知バイアス」に起因する構造的問題であると特定した.この課題に対し,個人の盲点をチームで補完するリスク可視化手法(ROAM およびリスクマトリクス)を導入し,その有効性を検証した.さらに,短い開発サイクルでも導入しやすく,より実用的なプラクティスにするため,全員参加型から「持ち回り制+チームレビュー」へとプロセスを最適化した.結論として,本手法は会議時間などの運用工数を抑制しつつリスク検知の精度を向上させ,チームとしての受容ラインを軸としたリスク認識と判断基準の形成,およびメンバーのオーナーシップ醸成に寄与することを実証した.
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