数値項目一覧表を用いた設計漏れ検出方法の提案
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発表場所 : SQiP研究会
紹介文 :
設計段階で数値要求又は数値定義を記述しないというバグを予防するため、仕様書に数値記入が必要と考えた振る舞いを定義した。それを使って仕様書の記述漏れ・誤りを抽出したことが報告されている。
概要 :
ソフトウェア障害の原因の多くは仕様関連であり,上流工程に集中しているとする先行研究がある[1]。そこで,研究員らの企業で発生した障害17事例を収集して分析した結果,利用想定,限界値,入力値など,数値で表されるような事項に関して,上流工程で設計漏れ・誤りが発生した事例が70%以上あると判明した。
本研究では,このような「上流工程での数値に関連する設計漏れ」に着目し,既存の開発プロセスを変更せずに解決する手法を検討した。その結果,業務シナリオ(業務フロー)を中心に要件定義と基本設計をもとに数値に関連する設計情報の分析・評価をおこなうことで,システム全体を横断的にみた検証ができると考え,実際のプロジェクトで検証をおこなった。
本稿では,提案する手法の詳細と,検証した結果について報告する。
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