ハードウェアODC分析の試み
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年度 : 2020年  
紹介文 :
 既存の欠陥分析方法には信頼度成長モデルと根本原因分析がある。信頼度成長モデルは欠陥数の積算をグラフ化し収束状況を観察する。欠陥はすべて平等にカウントされるが、開発者は重要な欠陥とそうでない欠陥があることを知っている。一方、根本原因分析は一件々々、欠陥の原因の原因を突き止めるので分析に膨大な手間がかかる。また、同様の欠陥が他にないことを示すことは非常に困難である。
そこで、Ram Chillarege氏は欠陥の開発プロセスに対する意味合いを分析できるODCをIBM社において1992年発表した。彼が示した方法論は、ソフトウェア開発に適用できる方法論である。日本の電機メーカーの製品多くは、ハードウェアとソフトウェアから成っている。ソフトウェア開発において、開発終盤ハードウェア開発チームからの設計変更依頼は、ソフトウェア開発に多大な影響を与えるが、ソフトウェア開発チームは、依頼を受けざるを得ない状況が多々ある。ソフトウェア開発で活用しているODC分析をハードウェア開発に水平展開し、開発終盤の設計変更を少しでも減らせないか、というアイデアがこの論文のテーマである。
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