自動車開発におけるソフトウェアテスト完了判断と市場故障発生予測のモデルに対する検証 ~オーカマモデル~
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発表場所 : SQiP研究会
紹介文 :
ソフトウェア及びシステムのテストでは、市場で発生する可能性のある故障発生数を予測して、テスト完了を判断方法や定量的な基準を明確にすることができていますか? これらは、特に自動車開発におけるテストで解決が難しい課題となっています。
この論文では、ソフトウェア開発委託取引先からの受入れテスト時に、市場発生する可能発生数の予測をして、テスト完了時期を判断する方法と基準について研究しています。このため、ソフトウェア信頼度成長モデルを用いた故障率の減衰予測と市場使用期間での累積故障発生数を指数関数モデル化した予測とを組み合わせた予測手法を提案・分析しています。さらに、ユースケーステスト結果も追加評価して潜在故障数を予測することによる二重判断、及び受入れテストでの検出故障が収束傾向にない場合の対策として、開発組織の原因分析・対策活動の促進状況の判断も加えて、故障の市場発生数を予想評価してテスト完了時期を判断する包括的な方法(「オーカマモデル」)を提案しています。
概要 :
自動車開発では取引先に作成して頂いたソフトウェアを用い、システムテスト、ソフトウェアテストを実施する。テストでは、ソフトウェア故障(以降、故障[4])の残存発生数の予想が難しく、テスト完了の判断方法及び完了判断の定量的な基準が明確でなく。またソフトウェアリリース後、残存故障の市場発生予測が十分にできていないという問題がある。
本研究では、ソフトウェア信頼度成長モデルと指数関数R(t)=1-e-k×t [3]による故障累積数の予測手法、ユースケーステスト結果の追加評価、及び受入れテストでの故障が収束傾向にない場合の開発組織の原因分析・対策活動の促進状況を包括的に組み合せて、故障の市場発生数を予想評価してテスト完了時期を判断する方法(オーカマモデル)を提案する。この複数手法を組合せたモデル中の、テスト完了判断及び市場故障発生予測に関し、双方の関係の最初の判断材料として、有用性を評価し、考察した。
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