保守作業におけるプロセス点検の改善とその効果 ~本格的な事故の撲滅に向けて~
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年度 : 2019年  
紹介文 :
当社では、お客様に納品した情報システム(以下、システム)で当社が保守を行っている全てのシステムを対象とした、保守作業に対するプロセスの点検(以下、システム点検)を実施している。これは年一回の頻度で実施する、保守作業プロセスの問題点を洗い出して改善していくことを目的とした品質改善活動である。事故事例からの再発防止策を「気付きを与える観点」として点検用のチェックリストに追加しながらシステム点検を実施してきた。システム点検導入後は保守作業プロセスの問題に起因する社外事故が大幅に低減しており、品質の改善に貢献してきた。しかし、近年は事故の低減が下げ止まり状態となり撲滅に至らないことが課題であった。そこで、従来のシステム点検項目で発見できなかった事故のポテンシャルを抽出するために以下の改善施策を講じた。

・事故の未然防止に直結する気付きを保守員に与えるために、踏み込んだ観点を記載したチェックリストの作成
・チェックリストの強化による項目の増大が結果的にチェックリストの形骸化につながることがないよう、点検項目を厳選し減らした

項目数を厳選し、従来の2/3程度まで減少させたが、点検の精度は向上し事故のポテンシャルを抽出することができた。その取り組みと改善施策について紹介する。
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