クオリティゲートの通過判断として品質特性を利用した受入テストの導入と効果
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年度 : 2017年  
紹介文 :
一般的な開発プロジェクトではテスト工程終了時の工程移行判定にて品質判断しているため、品質問題が起きた場合はスケジュール遅延のリスクが発生しやすい。当社では本リスク対策を行っている。
当社の品質保証部門では最終成果物であるソフトウェアの品質要求を品質特性で定義しており、品質特性を品質指標として活用している。テストレベル毎に品質副特性ベースで定義された品質要求を達成することを念頭にテストレベル毎にクオリティゲートとなるクライテリアを定義している。
この品質保証プロセスを活用し、品質問題が起因したスケジュール遅延リスクの対策として、テストレベル毎にクオリティゲートとなる当社独自の「受入テスト」という仕組みを構築し、予定しているテストが手戻りなくスケジュール通りにテスト可能な品質が備わっていることをシミュレーションしている。
当社独自の受入テストは、網羅性のある品質特性で定義された品質要求が確保されていることを念頭に対応するテストタイプからテストケースを抽出しているため、テストレベル毎の受入テストをパスすることにより、品質確保の状況が分かりやすくなる。
本論文では、テストレベル開始前条件に品質判断する手法として当社独自の受入テスト技法を紹介し、本技法の効果であるプロダクトリスクの回避や品質の見える化実現に向けたプロセスの解説とともに説明する。
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