D-Case 適用ガイドライン策定によるシステム妥当性確保の取り組み
ダウンロード数: 450回
SQuBOK分類 :
年度 : 2017年  
紹介文 :
 システムのディペンダビリティを説明しステークホルダ間の合意形成を行うことを目的として、D-Caseという手法が提唱されている。発表者らは2013年度にD-Caseを用いて曖昧な要求仕様を明確化することに成功し、その後も現場への適用拡大に取り組んできた。しかし、D-Caseの使いどころや論証方法が難しいという点から導入が進んでいない。
 対策として「D-Case適用ガイドライン」を策定し、プロジェクトへの適用手順を明確にした。その際、いきなりD-Caseを書き始めるのではなく、D-Case作成前のチーム議論によってプロジェクトの目的、リスク、チャレンジしたい内容をチームで共有することに重点を置いた。また、ソフトウェア開発によくある具体的なパターン(D-Case適用パターンと呼ぶ)をガイドライン中に掲載し、初めてD-Caseを作成する人の指針となるようにした。さらにD-Case適用ワークショップを開催し、開発プロジェクトごとに少人数のグループにわかれた議論を行いD-Caseを作り上げた。現在は、作成したD-Caseから導出されたタスクの実行と効果の確認を行っている。
 本発表では、D-Case適用ガイドラインの内容と適用の結果を報告する。
↑