効率的な品質改善に向けたCMMI成熟度レベル別の要因分析
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年度 : 2015年  
紹介文 :
CMMI(Capability Maturity Model Integration)を活用してプロセス改善に取り組む組織において、成熟度レベル達成と組織のビジネスゴール達成との関連についての関心は高い。組織的なプロセス改善に取り組み、CMMIの成熟度レベルが向上した場合には、それに伴って品質や生産性などの数値が向上することが期待される。実際に、CMMIに基づく改善の効果として、コスト面でのROI改善、見積り精度向上、失敗率の低減など、多くの事例が報告されている。しかしながら、結果としての品質や生産性の良否に影響を及ぼす要因について、開発中の品質や生産性に関するデータ(以降、プロセスデータと呼ぶ)に着眼して分析した研究事例は少ない。
本研究では、ソフトウェア品質の良否に影響を及ぼす要因についてプロセスデータを使用して分析を行った。また、成熟度レベル別に分析することにより、成熟度レベルによってソフトウェア品質の良否に影響を及ぼす要因がどのように変化するかについて考察した。
今回の分析により、成熟度レベルが上がるにつれて出荷後品質が向上することを確認した。また、ソフトウェア品質の良否に影響を及ぼす要因は、成熟度レベル毎に異なる結果となった。これらの分析結果を紹介し、効率的な品質改善に向け、各成熟度レベルで焦点を当てるべき改善のポイントについて述べる。
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