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3 件の資料が見つかりました。
ダウンロード数: 274回
SQuBOK分類 :
年度 : 2017年   分科会 : 2016年度第7分科会
紹介文 :
多くの企業では、ソフトウェア開発の過程で欠陥が混入しないように予防策を講じている。しかし、欠陥は人間の誤りにより発生するため混入をなくすことは容易ではない。そのため、市場に欠陥が流出しているのが実情である。
そこで我々は、欠陥は混入するという前提の上で、以下の問題の解決を目標とした。

・同じような欠陥を取り逃さない。
・後工程に欠陥を流出させない。

この問題を解決するために、欠陥混入のメカニズムに着目し、欠陥検出時に得られる情報を用いて他の潜在欠陥を検出する手法の確立を目指した。
本研究ではまず、「Aという欠陥が発生すれば、Bという欠陥も発生するという性質」を欠陥の共起性として定義する。
そして欠陥混入のメカニズムを表現する手法である「欠陥モデリング」と、要素の関連を解析するのに適した「グラフ理論」を用いて、欠陥には共起性があることを示す。
そのうえで、欠陥の共起性と推定アルゴリズムを用いて潜在欠陥の推定を行う「共起欠陥推定アプローチ」を提案する。
「共起欠陥推定アプローチ」の有用性を検証した結果、欠陥混入の要因と欠陥の関連の強さを考慮することで、より潜在している可能性の高い欠陥を推定できることを確認した。
本発表では、欠陥の共起性と共起欠陥推定アプローチによる推定手法について、具体例を交えて紹介する。
ダウンロード数: 237回
SQuBOK分類 :
年度 : 2018年   分科会 : 2017年度第5分科会
紹介文 :
ソフトウェアのメンテナンスフェーズを対象とした欠陥の分析や予測は、新規開発と並んで重要である。また、現状のメンテナンスフェーズにおける品質関連の研究の多くは、残存欠陥の「数」に着目したものである。

我々は、残存欠陥の検知数には何らかの周期的な変動があり、その変動要因を知ることができればソフトウェア欠陥の発生傾向の分析や予測につなげることが出来るのではないかと考えた。しかし、それを裏付けるような研究は行われていなかった。

そこで我々は、実際のプロジェクトにおける欠陥検知数の特徴的な変動から周期を検出し、それに基づく要因分析を行うことによって、ソフトウェア欠陥の発生傾向の分析や予測を可能にする手法である「CDAM(Cyclic Defect Analysis Method)」を考えた。

本発表では、CDAMの詳細について実例を交えながら報告する。その上で、欠陥検知の周期性と変動要因を認知することで可能になる、ソフトウェアの品質向上のためのアプローチを提案する。
ダウンロード数: 54回
SQuBOK分類 :
紹介文 :
1 背景
ソフトウェアの品質向上のためにレビューは有効な手段として認められており、必須の活動として取り組まれている。また、同じく品質向上の取り組みとして、多くの企業で各工程やスプリント、プロジェクト終了時などに開発全般に関しての振り返りが行われる。
しかし、振り返りは一般的に、システム開発プロセスやプロジェクト管理の観点に注目が集まることが多く、レビューの実施方法に踏み込んだ振り返りが行われることは比較的少ない。
筆者らは、開発現場で成果物品質が上がらないのは、振り返り活動がレビュー品質の改善に繋がっていないことに一因があると考えた。そこで、個々の現場におけるレビューの質を向上させるために、レビューの振り返り手法を検討することにした。
2 解決すべき課題
振り返り手法には、KPT やYWT などのいくつかのフレームワークがある。しかし、これらは、活動内容を思い出しながら振り返ることが一般的である。多くは、参加者の主観的な記憶を頼りに行われることになるため、振り返りの観点に漏れや偏りが発生しやすい。
これは、改善の機会を逸しやすい状況にあることを示唆している。
次に、会議で自由に発言するような振り返り手法を用いた場合、声が大きい人の意見にその場の議論が引きずられるため、他の参加者が本音を言えないことがしばしば起こる。
特に作成者とレビューアでは上下関係がある場合が多いため、作成者が意見を言いにくいことも多い。ここにも、改善の機会を逸しやすい状況が存在している。
上記の課題に対して、筆者らは以下の2 点を満たす振り返り手法を考案することができれば、レビュー品質の改善に効果の高い振り返りが実施可能になるのではないかと考えた。
・ 事実に基づく客観的な振り返りを実施するための具体的な手順・ 役割・立場が異なる参加者全員から意見を引き出すための具体的な手順これらを踏まえて、本研究では以下を解決すべき課題として設定する。
RQ1:事実に基づく客観的な振り返りによって、重要な振り返り項目が導出できるか?
RQ2:役割・立場が異なる参加者全員から意見を引き出せれば、改善の観点が広がるか?
RQ3:提案手法を用いて、レビュー品質や成果物品質が向上するか?
以降、2 章では先行研究の調査結果を示し、3 章では筆者らが提案する振り返り手法を示す。4 章で提案手法に対する実験と評価考察を行い、5 章でまとめを示す。
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