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SQuBOK分類 :
年度 : 2017年   分科会 :
紹介文 :
SI事業において、システム構築や稼動維持の作業はSEの手によって支えられており、手作業であるがゆえにヒューマンエラーに起因する事故が発生している。事故は全く新しい要因によって発生しているとは考えづらく、事故の正しい原因分析に基づく再発防止策の立案を積み重ねることで大部分の事故は未然に防げると考えられる。従来の事故分析では「個人・部署間で検討方法・品質が不統一」「分析工数が足りず、分析品質が低い」「対策対象が人に集中しがちになる」などの問題がみられる。
このような問題を解決するために、本報告では医療分野の分析手法を基に開発したSE事故分析手法を提案する。本手法は、原因分析から再発防止策の立案まで一貫した事故分析プロセスである。本手法には、分析工数低減のための原因絞込み手順追加と、再発防止策の発想支援の枠組み追加という工夫を加えている。
実際のSE事故に対して提案手法を適用し評価したところ、「発想が広がって再発防止策案の質が向上する」、「チームで議論しながら分析に取り組むことができ分析実施後の満足度が従来よりも高まる」などのメリットが確認できた。
現在、一つの事業部門においては、月次会議での報告に本手法が採用されている。またある部署では、本手法で導出した再発防止策により適用後約3年間の問題事象を、(従来頻度では10件程発生していたところを)0件に押さえることができている。
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