水流 聡子 氏
東京大学 総括プロジェクト機構
総括寄付講座 特任教授
総括寄付講座 特任教授
1985年広島大学医学部医学科助手(公衆衛生学講座)、1996年広島大学医学部保健学科助教授、2003年東京大学大学院工学系研究科助教授、2008年東京大学大学院工学系研究科特任教授(現在に至る)。2015年より日本品質管理学会副会長、2016年より日本臨床知識学会会長をつとめた。
社会的活動としては、消費者庁消費者安全委員会委員、経済産業省日本工業標準調査会(JISC)総会委員・経済産業省製品安全小委員会委員、経済産業省ガス安全小委員会委員、ISO/TC176国内対策委員会委員、ISO/TC312国内対策委員会委員、ISO/TC312日本エキスパートを務めている。
社会的活動としては、消費者庁消費者安全委員会委員、経済産業省日本工業標準調査会(JISC)総会委員・経済産業省製品安全小委員会委員、経済産業省ガス安全小委員会委員、ISO/TC176国内対策委員会委員、ISO/TC312国内対策委員会委員、ISO/TC312日本エキスパートを務めている。
――まず、サービスエクセレンスについて、かいつまんで説明してください。
水流:サービスエクセレンスは、「卓越した顧客体験をもたらす優れたサービスを提供し続けることができる組織能力」のこと。ある組織がサービスエクセレンスを獲得することで、エクセレントサービスの設計活動が展開されます。
すると、ポジティブな感情をともなう顧客体験の提供がなされ、これまで言われてきた顧客満足を超える「デライト(喜び・感動)」を、顧客が感じることになります。この喜びの感情は、顧客に組織への信頼を抱かせ、組織そのもののファンとなり、顧客ロイヤルティが高まります。その結果、顧客自らがリピーターおよび推奨者となって、新たな価値創造と利益を組織にもたらすことになります。リピーターと推奨者になる確率がぐんとあがるように、デライトを生む顧客体験をしていただく努力をすることが重要だといえるのです。つまり短期的には財務的貢献、中長期的にはリピーターの増加による当該サービスと提供組織の持続性に貢献することになります。
本講演では、サービスエクセレンス社会システム工学総括寄付講座で取り上げている内容をもとに、みなさんが自らの組織をチェンジマネジメントしていくための入門ガイドとして聴講していただければと思っています。
すると、ポジティブな感情をともなう顧客体験の提供がなされ、これまで言われてきた顧客満足を超える「デライト(喜び・感動)」を、顧客が感じることになります。この喜びの感情は、顧客に組織への信頼を抱かせ、組織そのもののファンとなり、顧客ロイヤルティが高まります。その結果、顧客自らがリピーターおよび推奨者となって、新たな価値創造と利益を組織にもたらすことになります。リピーターと推奨者になる確率がぐんとあがるように、デライトを生む顧客体験をしていただく努力をすることが重要だといえるのです。つまり短期的には財務的貢献、中長期的にはリピーターの増加による当該サービスと提供組織の持続性に貢献することになります。
本講演では、サービスエクセレンス社会システム工学総括寄付講座で取り上げている内容をもとに、みなさんが自らの組織をチェンジマネジメントしていくための入門ガイドとして聴講していただければと思っています。
――総括寄付講座についても、ご紹介ください。
水流:この講座は、2020年10月1日、東京大学総長室直下の総括寄付講座として設置されました。ホームページがありますので、ぜひ見ていただきたいのですが、①産業②医療介護③地域・自治体、という3本の柱で研究をすすめてまいります。
皆さんが生き生きとして生きるためには「産業」が大事。いざとなった時には「医療介護」があり、幸せな生活は「地域」にあるといった形でとらえています。その国の産業がうまくいくことで財務的余裕が生まれ、医療・介護、そして地域といった公的財源を必要とするサービスが充実・強化されます。
1番大事なのは、企業なり病院なり自治体なりの組織で働く従業員(職員)が、生き生きとエンゲージメントを持って働けることで、その部分も重要なサービスエクセレンス要素という形で言及しています。
皆さんが生き生きとして生きるためには「産業」が大事。いざとなった時には「医療介護」があり、幸せな生活は「地域」にあるといった形でとらえています。その国の産業がうまくいくことで財務的余裕が生まれ、医療・介護、そして地域といった公的財源を必要とするサービスが充実・強化されます。
1番大事なのは、企業なり病院なり自治体なりの組織で働く従業員(職員)が、生き生きとエンゲージメントを持って働けることで、その部分も重要なサービスエクセレンス要素という形で言及しています。
――2021年11月に「サービスエクセレンスに関するJIS策定」をまとめておられます。
水流:はい。そこでまとめたサービスエクセレンスの規格には、4つの側面がありました。
第一の側面は「サービスエクセレンスのリーダーシップ及び戦略」第二は「サービスエクセレンス文化および従業員エンゲージメント」第三は「卓越した顧客体験の創出」で、第四は「運用面でのサービスエクセレンス」です。
第一の側面は「サービスエクセレンスのリーダーシップ及び戦略」第二は「サービスエクセレンス文化および従業員エンゲージメント」第三は「卓越した顧客体験の創出」で、第四は「運用面でのサービスエクセレンス」です。
――それぞれの側面にそって、すべきことが明確になっているのですね。
水流:はい。ただ、こういう要素からなっていると説明したとき、どうしても抽象的になるので具体的な事例を準備する必要があります。国際的な企業の事例は今年度中には、ISOのテクニカルレポートとして出来上がると思いますが、日本の企業も事例として提示することになります。
そこで課題となっているのは、実際に企業が導入しようとするときに、自社事例もしくは自分の領域の事例で検討したいけれど、その部分は企業にとって秘密にしたいというところ。そうすると、企業事例の共有は社内教育でのみ行われることになるわけです。
今後、現在の組織がどう変わったらサービスエクセレンスという能力の獲得ができたといえるか、サービスエクセレンスを実装したそれぞれの企業の中で、作り込んでいくことになると思います。研究としては、とくに卓越した顧客体験の創出、エクセレントサービスの設計活動と、サービスエクセレンスという組織能力が、どの程度まで来ているのか注目しています。
自分たちの組織にサービスエクセレンス能力を作り込むのは大変で、最初のインプリメンテーション(実装)をできるだけ効率的にやるためにどうしたらいいのか、新しい規格提案としてそこを具体的に規格開発していけたらと考えています。
そこで課題となっているのは、実際に企業が導入しようとするときに、自社事例もしくは自分の領域の事例で検討したいけれど、その部分は企業にとって秘密にしたいというところ。そうすると、企業事例の共有は社内教育でのみ行われることになるわけです。
今後、現在の組織がどう変わったらサービスエクセレンスという能力の獲得ができたといえるか、サービスエクセレンスを実装したそれぞれの企業の中で、作り込んでいくことになると思います。研究としては、とくに卓越した顧客体験の創出、エクセレントサービスの設計活動と、サービスエクセレンスという組織能力が、どの程度まで来ているのか注目しています。
自分たちの組織にサービスエクセレンス能力を作り込むのは大変で、最初のインプリメンテーション(実装)をできるだけ効率的にやるためにどうしたらいいのか、新しい規格提案としてそこを具体的に規格開発していけたらと考えています。
【図①】サービスエクセレンスという規格の4つの側面

※出典:経済産業省「サービスエクセレンスに関するJIS制定」より

※出典:経済産業省「サービスエクセレンスに関するJIS制定」より




