ご挨拶

本洋上大学は、1971年に第1回目を開催して以来、今回で63回目を迎える大変長い歴史と実績を持つ海外研修の一つとして、お客様から高評をいただいております。

前回開催の第62回QCサークル海外研修団では新型コロナウイルス感染の懸念から船舶の利用を見送りましたが、今洋上大学では大型客船 “ゲンティンドリーム”(150,695トン)での充実した船内研修が復活し、ASEAN地域の現地企業との異文化交流を図ります。

本洋上大学には、全国の企業・組織から、「優秀な改善・推進・運営事例を表彰されたQCサークルの代表者やメンバー」「職場活性化の中核を期待された次世代のリーダー・推進者・支援者」や「現場力・組織力向上を担う次期管理職候補者」など、様々な方が参加されます。

業種や職種、年齢や立場が異なる皆さんが、交流を深め、海外での刺激を共に受けることで、個人の成長だけでなく、様々な人と上手にコミュニケーションをとり、より良い成果を出す力が高まっていくのを日々実感しております。

昨今の日本経済は、物価上昇や円安に加えて2024年問題への対応など、多くの課題・問題に直面しております。世界情勢が不安定な中ではありますが、日本の産業界がグローバル経済の成長を好転させるためにDXを加速させるとともに2050年までにカーボンニュートラル実現に向けたGXの推進、グローバルサウスが抱える環境問題などに対しても、企業を挙げた取り組みが必要不可欠です。

洋上大学を通じて、“一人ひとりが自分自身で考え行動出来る自律性と意識改革”  “困難な状況にも積極的に挑戦する姿勢” 等、課題克服に必要な資質や心を持つ人材の育成が図られる事を信じています。帰国後には、フォローアップ研修会を開催し、知識・スキルの復習を行い、教育効果の充実を図っています。

是非この機会に職場活性化の核となる方々の積極的なご派遣をお願いいたします。

一般財団法人 日本科学技術連盟
理事長佐々木 眞一
(トヨタ自動車株式会社 元副社長)