石川馨先生早わかり

石川馨先生は、早い時期から、専門家だけによるのではなく全社的に行う品質管理の必要性を訴えられ、日本的品質管理(今日のTQM)の基礎作りに大きく貢献されました。また、戦後の復興から高度経済成長期、先進国入りの各時代に品質管理の普及・推進をリードされたパイオニアの一人です。さらに、魚の骨、イシカワ・ダイヤグラムと呼ばれる特性要因図の開発、管理図の応用法の体系化、粉塊混合物のサンプリング法の確立等にも成果をあげられました。

東京大学教授として、人材育成にも努め、学内外から優れた弟子を輩出されました。

人間性尊重の経営を進めるためにQCサークルを創設し、日本国内はもとより、海外への普及にも尽力されました。1978年に東京で開催された第1回国際QCサークル大会は、今日もアジアを中心に毎年開催され、先生は「QCサークルの父」と呼ばれています。

国際品質アカデミー(IAQ)や国際品質会議(ICQ)の創設、デミング賞の海外企業への開放を主導され、ISO理事を含む要職を歴任されました。米国、台湾、中国、英国、インド他、多くの国々に招かれ、日本的品質管理の紹介と移転に尽力されました。

武蔵工業大学では学長として11年間に亘り、自主性と世界的視野を持った学生の育成を全学的に強く訴えられ、優秀な卒業生を輩出し、同大学の発展に寄与されました。

先生の生誕100年にあたり、今なお示唆に富む先生の品質管理の思想や教えを再認識し、今後の持続的成長に向け、品質管理を発展させましょう。

  フライヤー:石川馨先生早わかり