派生開発で成功するための施策―部分的にXDDP の仕組みを取り入れた設計書の提案―
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年度 : 2010年   分科会 : 第6分科会「派生開発」
発表場所 : SQiP研究会
紹介文 :
通常、XDDPの変更プロセスでは「3点セット」を必須としている。これは派生開発で混乱している組織にあっては、この3点セットの成果物を作りながら作業を進めることで秩序を確保するのが狙い。しかしながら、ビジネス系においては「SLCP」などでそれなりの成果物が作られプロセスの秩序も維持されていることがある。また、短納期の要求などもあって、「3点セット」を作成することに抵抗がある。そのような中で、変更を含む要求仕様に関するトラブルに的を絞って取り組むことにしたケース。得意なケースなので、なぜこの「部分適用」の方法が可能なのか、本報告書から読み取って欲しい。
概要 :
我々の派生開発の現場では,検査工程で検出された不具合の大半は「要件定義/方式設計」で作成する設計書に起因する問題である。最近ではこのような問題を解決するために、XDDP( eXtreme Derivative Development Process)を導入した成功事例が多く報告されている。XDDPでは3点セットと呼ばれる「変更要求仕様書」「トレーサビリティマトリクス」「変更設計書」がすべて揃うことで最大限の効果を発揮する。しかし、これら3点セットを開発現場に一括導入するには、開発プロセスと作成する成果物を同時に変更しなければならないため、実践は容易ではない。
そこで我々は、3点セットの1つである「変更要求仕様書」が「要件定義/方式設計」で作成する従来の設計書と密接に関連していることに着目し「変更要求仕様書」による変更の仕組みのみを既存のプロセスに取り入れる方法を研究した。実際に開発プロセスや成果物を変更する場合には、現場の制約条件を考慮する必要がある。
そこで我々の3つの開発現場によるシミュレーションにより、「変更要求仕様書」を導入するための運用方法を検討し、「変更要求仕様書」による不具合防止の効果を検証した。その結果、XDDPの部分的な導入の条件を明らかにすることができた。
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