システム開発における利用者視点欠乏症の簡単自己診断と処方箋一覧-“利用者視点欠乏症チェックシート”と“UXソリューションマップ”の提案-
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発表場所 : SQiP研究会
紹介文 :
システムを開発して納品する間際にお客様から「これでは使えない」と言われたことはありませんか?
本論文では、プロジェクトがこのような状況に陥る可能性がないかを「診断」するためのツールと、診断で判明した問題を解決するためのUXデザイン手法がすぐわかる「処方箋」を提案しています。
2つのツールは組み合わせて使用するだけでなく、それぞれ単独で使っても効果が見込めます。
これからUXデザインを学んで実践しようとする方も、実施検討のために活用していただけます。
概要 :
UXデザイン手法は利用者視点での品質確保に有効だが、現況ではソフトウェアの開発現場に浸透しているとは言い難い。その原因として、UXデザイン手法の具体的な導入方法が開発者に分かりにくいことや、リソースが限られた中での開発プロジェクトでは従来のプロセスに新たな手法を組み入れるのが困難という問題がある。
本分科会では、ユーザーに受け入れられない製品やサービスを開発してしまう失敗を「利用者視点欠乏症」と名付け、その治療薬としてのUXデザイン手法を開発現場にスムーズに導入する方法を検討した。具体的には開発者自身がUXの観点で仕様を「診断」し、課題解決に適した手法と実施レベルを選択できる「処方箋」として、2つのツールを作成した。また、これらの利用を想定したケーススタディで、開発現場での実用性と期待できる効果を検証した。
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