一般事例発表

一般事例発表

A会場

工程の品質改善・効率化/SQCの活用/ホワイトカラーの生産性向上

エアクリーナーカラー脱落不良の撲滅
―お客様 納入不具合ゼロにむけた取り組み―

山田 史進 氏
トヨタ紡織株式会社
弊社の刈谷工場は主に自動車用エンジン部品を設計・製造し、車両メーカーに販売する自動車用部品メーカーです。
その主力であるエアクリーナーの輸送中にカラーが脱落する品質不具合が慢性的に発生し、車両メーカーにご迷惑をかけていました。この活動では、「作業性を悪化させない」、「コストアップしない」という工場の要望を考慮しつつ、カラーが脱落しない最適条件を、応答曲面解析を用いて導出しました。導出結果を製造部門と一緒に織り込み完了まで活動した事例を報告します。

4Dモデルによる専用機製作ロスの削減

鈴木 智芳 氏
株式会社オティックス
当社は、トヨタ自動車をはじめSUBARU、いすゞ自動車などを主要顧客として、バランサーアッセンブリやカムハウジングをはじめとするエンジン機能部品を主とした各種自動車部品を製造・販売している。
その中で造機部は自社で使用する設備を開発・製作しているが、初物の専用機が多く、ライン設置後に作業性、保全性向上のための修正といったロスコストが発生していた。
そのため4Dモデルを使ったバーチャル設備による設備使用部署も含めた事前検証を行うことで、実物を造る前に完成度を向上させることにより、ロスコストを削減した事例である。

コンポジット製造における一人当たり生産金額の向上
~仕込み工程における省人化!~

水野 雄一朗 氏
株式会社ジーシーデンタルプロダクツ
当社は、歯科医療メーカーである㈱ジーシーのグループ会社として1958年に設立されました。1981年に“GQM” (GC's Quality Management)と命名してTQMを導入し、デミング賞(2003年受賞)、日本品質管理賞(2006年受賞)への挑戦を通して企業品質の向上と現場力の強化を図りました。
ジーシーデンタルプロダクツは、21世紀を「健康世紀」と位置付け、世界の人々に「口腔を通じての健康」を提供するため “みんなで築こう健康世紀” をスローガンとして、当社のビジョンである「健康長寿社会に貢献する世界一の人工歯・高分子歯科工場への挑戦」に向けた活動を続けております。

今回発表させていただきますコンポジット製造係では、歯の治療(臨床現場)において虫歯を削り、修復(穴を埋める)に使用する歯科材料「コンポジットレジン製品」を製造しております。
コンポジットレジン製品は、歯と近似した色調のため、従来の治療に用いられた金属補綴物と比較して審美性が高く、国内・海外で需要も高まり生産量も毎年増加しています。

私どもの製造工程では、近年の需要拡大に対し、安全・安心な製品を安定供給するために、効率の良い製造工程が求められておりますが、非効率的な部分があり改善が必要な状況でありました。
本テーマでは、人と設備の稼働状況の両面から、無駄を探りおこし改善した事例を報告させていただきます。

立型マシニングセンター穴加工時間の短縮
~アルミダイカスト金型穴加工における統計手法を活用した改善事例~

別府 正崇 氏
株式会社アーレスティダイモールド熊本
アーレスティダイモールドはダイカスト製品用金型製作を行っている会社です。
金型製作における穴あけ加工は、さまざまな部品で行われている身近な加工ですが、加工する部分が見えないため、ドリル溝内を通る切りくずの排出機構が不明確でした。
そこで、立形マシニングセンターで穴加工をする場合、穴の中で何が起きているのかを目で見えるように工夫しました。本事例はその知見から穴加工の原理原則を考え、統計的手法を活用して穴加工時間の短縮をした事例です。

自工程完結の実践による職場の活性化
~業務の全体最適化~

永田 匡仁 氏
アイシン機工株式会社
私の職場は業務の高負荷が慢性化していましたが、自工程完結の考え方を基に以下の成果につなげることができました。

  • 工程の削減 :業務の目的とアウトプットを明確にし、前後工程の部署と共有することにより、多くのムダが発見でき、工程そのものの削減ができました。
  • 手戻りの廃止:業務を作業に分解し、業務要件を整理することで手戻りの発生に気づくことができ、効率化につながりました。

これらの活動をメンバー全員で協力して実施することにより、改善成果を出す喜びや担当以外の業務内容を共有することができ、職場の活性化につながりました。
一般事例発表

Bー1会場

マネジメントと組織運営

モチベーション向上による「挑戦する人財」の育成活動

中村 司 氏
日野自動車株式会社
本事例はマネジメント改善活動の一環として、若手技術員と中堅技術員、若手技能員の人財育成に取組んだ事例です。

  • マネジメントに関する部員アンケート結果から課題を摘出し、新たに発足させた「グループ長マネジメント研修会」で上記部員各層に対する人財育成プログラムの実施方針、実施施策を立案した。
  • 改善活動の結果、若手技術員は専門分野の技術力向上に加え専門以外の知識向上と発表能力向上、中堅技術員は材料の領域を超えた広い視野で考える気づき、若手技能員はモチベーション向上を図ることができた。また、育成プログラム立案過程を通じ、グループ長のマネジメント意識や部経営への参画意識の向上も図ることができた。

日本の製造文化

納谷 栄治 氏
コーニングジャパン株式会社
私は「外資系日本法人の製造部門で海外に負けない工場にする!」という課題に向き合いながら、5SやQCサークルの展開と製造マネージメントの改革を進めています。

その中で日本と海外の製造文化の違いが非常に大きい事に気づかされました。また、グローバル化の中で日本の製造業が製造文化を忘れつつあることに危機感を感じています。そのような中で「日本の製造業の強みとは?」「海外の製造業に負けない体質作りとは?」「技術の流出はあっても文化の流出はありえない」という観点から日本の製造業を見直し、5Sや改善活動の本当の目的、QCDマネージメントの違い、成果主義の弊害などを解説しながら、弊社が推進している日本の製造文化を紹介します。

日本品質奨励賞 受賞企業講演

TQM 奨励賞 小橋工業株式会社
準備中

アイシンの全社職場マネジメント質向上の取組み
~経営理念『品質至上』の徹底とマネジメントPDCA サイクル~

藤田 元就 氏
アイシン精機株式会社
当社は経営の基本理念として『品質至上』を掲げ、その行動指針としてアイシンウエイ、仕事の質向上手段としてTQMを推進しています。
創立50周年の2015年を機に改めてTQM推進を振り返り、その原点である『品質至上』の再徹底を図るべく様々な活動を進めてきました。その中で、私は全社のマネジメントの質向上に取組み、年間で「マネジメントPDCAサイクルを回す」を活動の軸として全社的な推進を進めています。その主な活動である、部マネジメント研究会、社員意識調査アンケート解析、全部署部長訪問等において改善を重ねてきた内容を報告します。

「総合マネジメントシステム」のとりくみについて

竹村 久 氏
大阪いずみ市民生活協同組合
ISO14001)導入を契機とし、品質やその他のマネジメントシステムにも取り組み、システム統合を経て「総合マネジメントシステム」を構築し、運用しています。システムの対象は経営全体とし、全社あげての運用をすすめています。マネジメントの仕組みを見える化することで共有と参画をすすめ、事業・経営のための優れたツールとして活用しています。内部監査を通じたマネジャー教育など、独自の仕組みと運用についてご報告いたします。
一般事例発表

Bー2会場

QC サークル活動(小集団改善活動)の推進/新商品開発・技術開発

コニカミノルタ流QCサークル活動(プロセス改善)の実践

撹上 宏光 氏
コニカミノルタ株式会社
コニカミノルタは顧客価値創造、社会課題解決を目指し、課題提起型デジタルカンパニーへの変革を目指しています。その変革においては、従業員の共通の価値観が必要であり、それが6バリュー(Open and honest,Customer-centric,Innovative,Passionate,Inclusive and collaborative,Accountable)です。その実現手段の一つに「コニカミノルタ流QCサークル活動(プロセス改善)」があります。この取り組みの自社実践を販売会社へ広げ、更に私たちのお客様へ展開しました。これは、私たちが有するノウハウをお客様へ提供し、お客様に喜んでいただこうとの想いからです。この挑戦について、事例を通してご紹介させていただきます。

またやりたい!もっとやりたくなる創造性ある技術小集団活動推進

岩崎 健 氏
日野自動車株式会社
本事例は『やらされ感を払しょくし、デザイン部らしい創造性ある楽しい技術小集団活動』の推進取組み事例です。

1)従来の取組みは有形効果代を重視した改善活動や、やってみたい事があるが成果を出せるか不透明で、確実に成果が出そうな問題を選定しがち。
2)折角の技術小集団活動の時間が、多忙な業務の中の面倒な活動という風潮で、自職場の業務にも繋がらない。

という技術小集団活動そのものが形骸化傾向の中、モチベーションアップや発想力を養うことを目的に自職場の特色を生かしつつ前向きに楽しく取り組む事に重点を置きながら毎年活動をレベルアップ、職場内に活動が定着してきました。形骸化に悩む職場の推進リーダーの方々に対し、少しでもお役に立てればと考えます。

日本品質奨励賞 受賞企業講演


TQM 奨励賞 株式会社島田鉄工
準備中

体の不自由な方でも音声・文字のみで建物の設備機器を制御できる
AI 制御システム「ツイートREMO(リモ)」の開発と適用

細沢 貴史 氏
株式会社竹中工務店
病院・福祉施設等の建物において、体の不自由な方や声を出しづらい方が、声や文字で空調や照明等の設備機器を操作することができる、利便性・快適性が高いシステムが求められている。従来の音声認識AI制御システムは、現状個々の設備機器としてしか機能せず、適用が住宅やホテルに限られていたため、多くの設備機器が設置される病院・福祉施設等においては、制御可能な新たなシステムの開発が必要であった。その実現のため、
①言語を認識するインターフェースの選定
②音声指示内容をビル設備に変換し伝達するシステム
③位置検出システムの構築
を技術的課題に掲げ、音声・文字認識AI制御システム「ツイートREMO(リモ)」を開発した。今後、本システムを病院・福祉施設等を中心に様々な建物に展開し、音声・文字で設備機器操作を求める人に対して、さらなる利便性・快適性を追求していく。(共同開発:神田通信株式会社)

建設現場におけるICT 活用に向けた通信インフラ構築技術の開発と適用
-PLC(電力線通信)の通信速度低下を抑制し、簡易・低コストで通信インフラを構築-

西野 高明 氏
株式会社竹中工務店
建設業ではICT活用による生産性向上を進めているが、高層階、地下などの携帯電話の電波が届かない建設現場でICTを活用するためには、仮設の通信インフラを追加整備するためのコストや手間が必要になるという課題があった。そこで我々は簡易・低コストに通信インフラを構築する手段として、工事用の仮設電源を用いたPLC(Power Line Communication ; 電力線通信)に着目し、建設現場への導入に向けた技術開発を実施した。
まず、PLCの現場試適用により抽出した問題を分析し、分電盤通過時の速度低下の抑制をはじめとする技術的課題と、それに対する目標水準、及び解決のための方針を策定した。
上記方針に基づき、速度低下の真因を究明し、解析を用いて対策技術を構築した。さらにその対策の低コスト化を実施し、上記技術的課題を解決する“新たなノイズフィルター技術”を開発した。これによりPLCの建設現場への適用を可能とした。
また現場への適用を通じ、効率的にPLCを導入する仕組みの構築という新たな課題を設定した。そして、PLC機器やノイズフィルターを予め組み込み、設置するだけで仮設電気と同時に通信インフラを構築できる“IoT分電盤”を開発し、PLCの効率的な展開を可能とした。
一般事例発表

C会場

SQCの活用

アイデアが泉のように湧き上がるPDPC法の本質的価値を探る

大内 優介 氏
N7 研究部会
日科技連N7東京研究部会として、本フォーラムには過去2年間継続して発表してきたが、その3回目として、PDPC法のワークショップに関する研究成果の発表である。N7手法の中でも、PDPC法は、営業部門や研究・開発部門などでその有用性が従来から期待されている。そこで実際に営業部門企業に従事するメンバーの視点と問題意識から、エントリー層の方々が実用レベルのPDPC法を作図するために、どのような課題があり、その改善をどうすべきかを探った。一般的にPDPC法で展開されるアイデアは、奇想天外のものに限らず、むしろ衆知の手順を含め、作者の頭に入っている固有技術や既知のアイデアがその根幹である。しかし実際にはそうしたレベルのアイデアであっても、PDPC法の画面には抽出できにくいという現実をどう改善するか?その改革案を実証的に提言する。PDPC法の本質的価値とそれを達成するための改善策を探るという観点では、発想手法ともいえるN7全体に共通する課題に対する一つの提言を示している。

ポータブル冷蔵庫の音質における官能評価技術の向上

關口 達生 氏
澤藤電機株式会社
澤藤電機(株)は電装品、汎用発電機、ポータブル冷蔵庫を開発から製造、販売まで行っているメーカーです。
中でもポータブル冷蔵庫は、作動時の静音性が重要品質であり、音の評価技術及び判定精度の向上は、必須課題となっております。今回の発表は、この音評価技術の向上を目的として、官能評価に取組んだ事例です。
従来、ポータブル冷蔵庫は、騒音レベルだけの評価に留まっておりました。それに加え、音が人に与える心理的影響についてアンケート調査し、SQC手法を活用して解析することにより、音質の定量化と聴感との関連性を明確にしたものです。

日本品質奨励賞 受賞企業講演

TQM 奨励賞 トヨタ紡織九州株式会社
準備中

精密部品の射出成形条件の決定方法
~効率よく最適条件を設定するために~

馬場 茂雄 氏
東海興業株式会社
弊社は主にゴム・樹脂部品を設計開発から製造、販売まで手掛けております。弊社の射出成形部門ではECUの基板支えの機能を持つ樹脂部品を生産しております。 顧客から要求される製品を速やかに量産するためには、金型製作と射出成形条件の設定を効率よく短期間に推進する必要があります。今回、脆弱な形状で厳しい公差の仕様が要求され、新規品の立上げに対し、従来の経験値を基にしたショットガンアプローチによる対応から、統計手法の活用でトライを最小限に抑え、量産化条件を導いた事例です。

SQC手法を活用した燃料電池用セパレータ洗浄条件の最適化

原口 拓也 氏
トヨタ紡織株式会社
燃料電池車用の電気は、燃料電池スタックでつくられ、燃料電池車用セパレータで反応膜を挟み、水素と空気を遮断するほか、水素と空気を送り込む機能を担っています。このセパレータは微細な汚れを落とす洗浄技術が特に重要で、目で見える汚れや見えない汚れがセルAssy工程でのシール材接着不良の要因となっていました。この活動では、これらの汚れの要因となる因子を洗い出し、応答局面法を用いて2特性を同時に低減するように洗浄条件を最適化し、不良低減した事例を報告します。
一般事例発表

特別セッション

一気通貫分析の応用による品質保証

1.一気通貫分析の理論とその適用指針

狩野 紀昭 氏
東京理科大学名誉教授
品質保証活動は、プロセスでの良品を作り込む活動と、発生した不良を検出・除去する活動から成りたつ。本論では、主として後者に目を向け、見逃しを防止し、クレームを低減するという視点から、プロセス・チェック、検査、顧客の各フェーズでの品質不良、検査不合格(or検査不良)、クレームについての各データを一貫表示し、フェーズ間の見逃しとその構造について分析する道具として一気通貫分析の理論と適用指針について論ずる。
 プロセス・チェック、検査の効果は、そこで検出される不良品の多少ではなく、後プロセスへの流出の多少で評価する。品質不良についての一貫したパレート図の併用により、見逃しによる後プロセスへの流出のパターンを明らかにし、それぞれのパターン毎に見逃し要因を、検査設計要因と不注意見逃し要因に区分して論ずる。さらに、この分析をより効果的にするために、欠点についての流出パターンを明らかにし、流出防止方法を提案する。

2.一気通貫分析の適用による企業改善事例

●事例1.電気製品(完成品)の品質保証への一気通貫分析の適用

加藤 淳夫 氏
アイホン株式会社 執行役員 品質保証部長
製品使用初期における故障の発生は、お客様に多大なご迷惑とご不便をおかけすることになり、その低減・防止は当社にとって重大な関心事であるので、製品の生産(出荷)から1年以内に発生した故障”を『初期故障』、また、その販売台数に対する比率を『初期故障率』と定め、品質保証における重点指標として、その低減に努めてきた。さらに、この『初期故障率』を、一気通貫分析における顧客フェーズ(市場のクレーム情報)として捉え、プロセス・チェック、検査、顧客の各々のフェーズでの品質データを、一貫して表示し水平評価を行うと共に、垂直評価を含めて品質保証の改善に役立ててきた。社内にてこの手法の活用を進めてきた中で、出荷検査のあり方や、層別方法を統一する必要性(欠点コード別)といった、新たな知見を得ることも出来た。これらの取り組みについて、事例を交え紹介する。

事例2.Microelectronics OEM 部品の品質保証への一跳龍分析の適用

郭 政輝 氏
Unimicron Technology Corporation[台湾]社
欣興電子股份有限公司 品質長
プリント基板は、最終製品の価格に比べて価格は高くありませんが、我が社の販売した部品が原因で最終製品の故障を引き起こした場合、当社の名声と利益を損ねる多くの苦情と巨額の補償をもたらします。
2017年以来、当社は一気通貫分析(VE:Vertical Evaluation、中国語訳:一條龍分析)の概念を活用しており、多くの工場に効果的に導入され、2年にわたって重要顧客からの苦情なしに、対売上補償費率も同時に下降傾向にあります。
一気通貫分析に応じて、最初にパレート分析と組み合わせて、プロセス内でのQC、最終検査でのQC、出荷前のQCおよび顧客で検出される不良を理解し、垂直方向の各不良によるチェックをトレースバックして、不良を効果的に検出できなかった理由を議論します。これらの検査ステーション、特に完成品のQCのような全数検査箇所では、生産を改善することにより再発を防ぐための正しいアクションを取ることに繋げます。
本発表では、Unimicron Groupの品質保証システムを強化するために一気通貫分析をどのように適用して来たかについて、2,3のケースを紹介します。

3.発表のまとめ、質疑応答

狩野 紀昭 氏、加藤 淳夫 氏、郭 政輝 氏
準備中

品質管理における機械学習の活用
~現場の技術者が機械学習を活用するための機械学習ソフトウェア~

犬伏 秀生 氏
株式会社日本科学技術研修所
準備中