ブックタイトル品質管理シンポジウム第100回記念史

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概要

品質管理シンポジウム第100回記念史

品質管理シンポジウム開催趣意書当連盟は創立以来その社会的使命にかんがみ主要事業の1つとして、わが国の品質管理の開発とその普及発展につとめてまいりました。今日、わが国の「品質管理」は、貴台はじめ産業の振興にご熱意あるかたがたの強力なご協力のもとに、その成果は広く海外諸国の注目を浴びるまでに成長いたしており、邦家のためまことに同慶の至りと存ずるものであります。これは、「品質管理」のもつ特質が現代のダイナミックな企業経営の要請に全く合致しものであることが第1の原因と考えられますが、その特質は必ずしも「品質管理」の先験的な本質として備えられていたものではなく、いわば実践理念として、これを適用・活用することによって「品質管理」自身の特質が開発されてきたものであり、またされていくものでありましょう。当初の生産部門における「統計的手法」偏重の時代から「品質管理」が経営に直結して、経営内諸機能のそれぞれの目的と運営を「品質」を中心に統合し、企業目的に直接貢献しようとする今日の品質管理の実状への推移は、品質管理が実践理念としてこれから実施・推進者の手によって開発され進歩するものであることを如実に物語っております。しかしながら生産と経営の手段がますます高度化する今日の状勢において、品質管理が更に強くその機能を発揮し企業にますます多くの裨益をもたらすためには、経営に高度の計画性が要求されると同様に「品質管理」の推進にも、これに対応するビジョンが必要であり、そのためにはまた、関係する研究者・指導者・実施者の組織的な協力がなければなりません。連盟が今回、「品質管理」の今後の発展を希求して、組織的、計画的な総合研究の場「品質管理シンポジウム」を定期的に開催しようといたしますのは大要上記の趣意によるものでありまして、この事業はわが国の「品質管理」とともに歩んでまいりました当日科技連のむしろ使命とも考え、提唱・実施するものであります。本シンポジウムに対し、学界ならびに産業界の有志諸氏が広く参加者源泉に加わり、本シンポジウムの発展を見守られ国際的な存在に育てられるよう、惜しみなく忠言と鞭撻を寄せられることを希望してやみません。昭和40年5月財団法人日本科学技術連盟16品質管理シンポジウム第100回記念史(50周年)~新たな50年に向けて~