JUSE-エグゼクティブセミナー

開催レポート

日程:2019年7月26日(金)~27日(土)
会場:セミナーハウス フォーリッジ

1.これからの品質経営のかたちを学ぶエグゼクティブ教育「JUSE-エグゼクティブセミナー」開講!!

関東地方に梅雨明けが発表された2019年7月26日(金)、今年度新設した「JUSE-エグゼクティブセミナー」がセミナーハウスフォーリッジ(世田谷区)にて開講した。初年度となる今年は、各社から次期社長候補、重役の方々を中心に参加いただいた。

冒頭の主催者挨拶では、佐々木眞一副学長(当財団 理事長、トヨタ自動車 元副社長)から本セミナーのコアコンセプトである、「ビジネスモデルで先行し、現場力の勝負へ持ち込めばこれからの日本は負けない」そのために、長期間であるが、是非仲間との関係性を構築し、自社にとって実り多き研修にしてほしい旨の力強い期待の言葉が述べられた。

佐々木理事長/フォーリッジの外観

2.トップ・役員自らが顧客価値創造を考え抜く

坂根正弘学長(小松製作所 顧問、当財団 前会長)から「企業価値の向上」と題した講義が行われた。赤字経営からV字回復の経営構造改革、コマツにおける企業価値を最大化の取組みなど、豊富な経験から示唆に富む講話が展開され、参加者が目を輝かせて聴講されていたのが印象的であった。

参加者には、スペシャルプレゼントとして、学長直筆サイン入りの書籍「ダントツ経営」「言葉力」が贈られた。

次に、「トヨタにおける経営と品質」佐々木副学長(前出)から講義が行われた。顧客のプロセスに着目し自組織の最適化ではなく、顧客のプロセスをより良いものにしていくことが重要である、トヨタ自動車に今も脈々と流れている品質文化、100年に一度の大転換期と言われる自動車業界の現状と課題、将来の姿など、参加者を引き付けて離さない講話が展開された。

坂根学長

3.これからの品質は、「顧客価値創造とTQM」の連携である!

名古屋工業大学 産学官金連携機構 教授 加藤雄一郎氏から「顧客価値創造とTQM」の題した本コースの全体像そのものの講義があった。

TQMそのものが本来広義であるべきであるが、狭義になってしまい、そのため今一度広義に考えてもらうべく、外部環境へ適応する「顧客価値創造活動」と、そのための組織能力獲得のための、緻密なTQM活動をいかに連携するかなどの講義があった。

加藤教授の講義を受け、顧客価値創造を実現すべく、位置取りについての日本の第一人者でもある、一橋大学 教授 楠木建氏から、「ストーリーとしての競争戦略」と題した講義が行われた。楠木教授からは、戦略に飛び道具、必殺技はない、明るく疲れることが必要だ、やらないことを決めることが経営者の仕事である!といった心に刺さるメッセージを多々お送りいただいた。

続いて、本コースの企画委員長を務める細谷克也氏から、「本セミナーコンセプト ガイダンス」があり、今一度今回のセミナー全体の主旨の説明があり、更に理解を深めた。

立食パーティーでは、トップ・役員同士にてアルコールと共に親睦を深め、この7か月を共に歩む仲間としての絆を深めることができたものと思われる。

楠木氏
加藤氏
細谷氏
立食パーティー

4.顧客Doニーズに着目した「自社版品質経営フレームワーク」を作りこむ

顧客価値創造活動の先進企業の取組みとして、コマツ執行役員建機マーケティング本部代理店人材育成推進室長(兼)改革室長の藤原恵子氏から、「コマツにおける顧客価値創造」と題した実践事例発表があった。

コマツでは、ブランド・マネジメント(BM)活動と称し、13年間顧客価値創造の取組みが行われており、この活動の目指すもの、概要、本質を丁寧にご紹介いただいた。

本コースの最終日となる来年2月に、全参加者が自社版「品質経営フレームワーク」を最終発表会でお披露目するため、各グループのモデル企業を設定し議論を深めた。

自社研究では、以下のステップでワークが行われた。

  1. 事業ドメイン価値定義
  2. 関わる主体(利害関係者)のリストアップ
  3. ビッグ5の選択
  4. 未来課題リスト
  5. 事業ドメイン価値再定義
  6. 未来課題の尺度化
  7. Do結果の系統化

モデル企業をベースに、未来の社会課題を導出し、その課題に向かって自分たちは何ができるのか?といった視点で検討を行った。各グループのモデル企業の社会的課題を特定し、その課題に向かって、自分たちは何ができるのか?顧客Doニーズの検討に入っていった。トップ・役員の方々からも、これまで受講してきた他研修でも、ここまで深く議論はしたことがなかった。顧客のDoニーズに着目することが本来我々が考えるべきことだ、といった声を多くお寄せいただいた。

藤原氏
自社研究風景

5.次月に向けて!

今回の自社研究では、未来の社会課題を抽出し、我々は何ができるのかDoニーズを導出した。次月は、サービス・ドミナント・ロジックにおける日本の第一人者である、一橋大学 藤川佳則副学長補佐から「サービス・マネジメント:「価値づくり」の「レンズ」」の講義・演習が予定されている。自社研究では、顧客のDoニーズをDo展開表を用いて丁寧に検討し、「顧客進歩プロセス」を描き、「新製品・サービス」の検討へ入っていく予定である。

集合写真

次月以降も、引き続きエグゼクティブセミナーの様子を発信していきます。 エグゼクティブセミナーのプログラムはこちら

文責:糸柳 寿人