OSSを活用したエンタープライズソフトウェア開発向けメトリクスの抽出
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年度 : 2016年  
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近年, ソフトウェア開発のスピード向上とコスト削減の有力な方法の一つとして,オープンソース・ソフトウェア(OSS)の利用が注目を集めている.しかしながら, OSSを利用した製品やサービスを開発しても,結果的に, QCD(コスト(Cost)や品質(Quality),開発スピード(Delivery))の向上につながらない事例も少なくない. 本投稿は, 「OSSを活用したエンタープライズソフトウェア開発における課題調査」を実施, その内容を踏まえ, OSSを効果的に利活用するためのメトリクスを抽出、OSS の利活用を組織的に取り組むことの重要性を示すものである. 本研究では, OSS利活用においては, OSSの「目利き力」,「設計力」,「品質保証力」が重要であること示し, 国内におけるエンタープライズ向けの高い信頼性が要求されるソフトウェア開発を担う組織を対象にアンケートを実施, GQM (Goal Question Metrics) 手法を用いて, OSS利活用のためのメトリクスを抽出, ソフトウェア開発の品質やスピードを向上させることを狙う. 本調査により, 例えば, 新しいOSS へチャンレンジしているチームは, 積極的にコミュニティに参加, OSS専任者をおいてより成熟度の低い(新しい) OSS 活用にチャレンジすることで開発のスピードをあげようとしている傾向があることが判った. 本論文では, アンケート結果からOSS利活用するためのメトリクス(OSSの「目利き力」,「設計力」,「品質保証力」)を抽出, 適用状況, 及び, 考察を述べる.
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