既製ソフトウェア製品の開発プロジェクト内での 利用時の品質の評価手法とその導入効果
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年度 : 2016年  
紹介文 :
当社の品質保証部門ではJIS X 0129やJIS X 25051規格を参考にした品質評価プロセスが存在する。しかし、利用時の品質要求に対する方針は社内では規定されておらず、各プロジェクトに委ねられていた。当社ではPSQ認証取得を機に利用時の品質への取り組みを開始し、開発プロジェクト期間中に利用時の品質を測定する方法を検討した。
当社では各製品でペルソナを定義し、マニュアル毎の利用者を定義している。そこで、このマニュアル毎の利用者を活用し、過去にマニュアルを仕様書としてソフトウェアを動かしマニュアルの習得性および理解性の評価を行った実績がある。この実績をもとに品質保証部門でのペルソナを参考に利用者の分類を行い、この分類とマニュアルを仕様書として移用することで、開発プロジェクト期間での利用時の品質を評価するマニュアルベーステスト技法を構築した。JIS X 25051を参考に構築された品質保証プロセスを適用した複数の開発プロジェクトにマニュアルベーステスト技法を適用し、利用時の品質の評価を行った。
今回、このマニュアルベーステスト技法のプロセスの解説とともに、マニュアルベーステスト技法の評価結果および分析結果、今回の適用結果から得られた開発プロジェクト期間中での利用時の品質の評価可能な条件および今後の課題について報告を行う。
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